セーラ

1995

『セーラ』は1995年にPC98用として、ハーベストから発売されました。

ややこしいかもしれませんが、18禁の育成SLGでした。

<感想>

調教SLGとはどう違うの?って思う方もいるでしょう。
結局やることは一緒なので区分けの実益もあまりないし、どうでもいいことなのかもしれません。
おそらく、多くの人は直感的に使い分けているのでしょう。
でも、どうでもいいことほどこだわってみたくなるのが人ってものです。

区分けの仕方についていろんな意見を聞いたことがありましたが、私が一番しっくりきたのは、
対象が成長する意思を有しているか否かです。
育成SLGの場合、対象は自ら成長する意思を有しています。
でも、アダルトゲームの多くや競馬SLGの場合、対象は自らの意思に関係なく変化していきます。
それが調教SLGなんですね。

本作はヒロインが脱ぐので18禁になっていますが、内容的には育成SLGと言えるのでしょう。
そもそも、友人の娘を育てる主人公という設定なので、端的に言うと『プリンセスメーカー』の18禁版なのです。

こう書いちゃうと、典型的な二番煎じ作品にしか見えないのですが、プリメで多くのプレイヤーが望んだものが加わっていますので、これはこれでありじゃんって思えますし、中にはプリメ以上だと感じた人もいるかもしれません。

まず、本作はアダルトゲームということで脱ぎますし、育てた娘と結婚式を挙げて妻にすることが出来ます。
些細なことかもしれませんが、この要素があるとないとでは大違いです。
それだけでもこのゲームを購入する価値があるってものです。

また、プリメでは結局全部娘がやってしまうので、若干親父と娘の間の距離がありました。
いや、プレイヤーとの距離になるんですかね。
プレイヤーは親父の立場に感情移入すると思うのですが、本作では親父を鍛えて稼がせるのでプレイヤーとの一体感もありますし、ADV的要素が強まったこともあり、娘と一緒に生活しているんだって感覚も強まっています。

プリメが好きで好きでたまらず、似たような作品は認めないって人は、本作はプレイしない方が賢明でしょう。
SLG部分はむしろ簡略化されていますしね。
でも逆に、プリメは好きだけど少し不満もあったんだよなって人は、もしかしたら本作が刺さるかもしれません。
そういう人にはきっと名作に感じられるのではないでしょうか。

<評価>

個人的には、脱いでHもあるプリメってことで非常に満足できましたが、95年時には育成SLGも多様に発達していましたから、その中で名作というにはもう1つ何か特徴が足りないんですよね。
それ故、客観的には欠点もないけど長所も乏しいと言うことで、トータルでは良作にとどめておきます。
でも、主観的にはかなり大満足な作品でしたね。

ランク:B-(良作)


PC-9801 3.5インチソフト セーラ

Last Updated on 2024-10-24 by katan

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