デンジャラストイズ

1996

『デンジャラストイズ』は1996年にPC98用として、ラブ・ガンから発売されました。

最近では少なくなった、レズ告白モノですね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

10本のショートストーリーからなる、オムニバス作品であり、最初に読むシナリオを選択することになります。

<感想>

近年はほとんど見かけなくなってしまったのですが、80年代から90年代までは、女性が自分の性体験等を告白するという体裁をとる作品が、いくつか存在していました。
どういった層に需要があったのかはわかりませんが、女性主人公が自身の性癖を告白するという作品だけでなく、女性主人公が陵辱されたりする体験を語る作品まで幅を広げて考えると、少なからずあったんですよね。
ゼロ年代に入ると減っていってしまいましたが、ユーザー層の変化により、需要がなくなっていったんでしょうかね。
細かいところはよく分かりませんが、本作も、そうした女性告白ものの中の一つになります。

具体的には、まず10本のシナリオから一つを選択し、そのシナリオを読むことになります。
つまりオムニバス作品ということですね。
もっとも、90年代中盤に多かったオムニバス作品の場合、各シナリオは全然毛色が異なるものが多かったです。
だからこそ、オムニバスという説明の仕方にもなったのでしょう。
他方で本作は、どのシナリオも、その女の子の告白という形であることから、テーマは共通しているわけでして。
そうなると、必ずしもオムニバスにする必要もなくなってきます。
したがって、たぶん今こういう内容で作品が企画されるのであれば、頭に無駄な共通ルートを付けたりするのでしょう。
そうしないで最初から個別シナリオだけっていうのが、当時の作品らしいともいえるかもしれませんね。

それぞれのシナリオには、中には12歳(中学一年)のヒロインという、今だったら発売が無理な設定のもありました。
シチュとしては、ヒロインの自慰というのもありましたが、その多くはレズモノになります。
レズも、PC98時代までは定番ジャンルの一つでした。
本作は告白モノであり、かつレズモノということで、近い作品としては、リビドーの『リビドー7』が挙げられるでしょうか。

もっとも、『リビドー7』が凄く過激な内容だったのに対し、本作はそれほど過激ではありません。
そのため、濃いシチュを求める玄人ユーザーには、『リビドー7』の方が満足できるといえるでしょう。
他方で、『リビドー7』は内容がマニアックすぎて、中には女性不審になるようなユーザーも出てきたくらいですからね。
マイルドで一般受けしやすいという観点からは、本作の方が適しているように思いますね。
私個人は『リビドー7』の方が好きでしたが、後の百合ブームの到来とかを考えると、もしかしたら若いユーザーには、本作くらいの内容の方が受け入れられやすいのかもですね。

いずれにしても、本作は96年の末の発売だったはずで、小粒な作品であるだけでなく、WIN95の作品も出始めた時期だけに、どうしても埋もれやすい作品だったと思います。

<評価>

キャラ自体は可愛かったですし、一部、今ではありえない低年齢ヒロインもいること等もふまえて、ギリギリ佳作としておきます。

ランク:C-(佳作)


Last Updated on 2024-11-22 by katan

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