『セイバー』は1985年にPC98用として、エニックスから発売されました。
85年の作品なのですが、98専用という珍しいゲームでした。
<概要>
ゲームジャンルはコマンド入力式ADVになります。
ストーリーは、主人公が異世界に行って、英雄としてお姫様を救い出すという、まぁ典型的なファンタジーものでしたね。
<感想>
ゲームデザイン及びストーリーだけだったら何も特徴がないようにもみえますが、『セイバー』と言えばやっぱり、オフェーリアが涙を流すシーンとなるのでしょう。
そもそも85年なんて、PC88ですらろくに普及してなかったわけでして。
運良く私は早くからPCに触れる機会に恵まれましたが、周りでは全然でした。
まぁ、そもそも、ファミコンより先にPCを持ってた私の方が、間違いなく異端なんでしょうけどね。
本作は、そんな頃にPC98で発売したんですからね。
一体どれだけの人がリアルタイムでプレイしたものやら。
ちなみに私も、リアルタイムではなく、かなり経ってからでした。
さて、本作はPC98で発売されただけあって、処理速度が半端じゃありませんでした。
この頃はまだ画面を映すのにチマチマとリアルタイムに描写してたりして、その描写が遅い作品も一杯ありました。
そんな状況ですからね、
高速にアニメーション処理をしつつ美麗なCGを見せつけた本作は、それだけで他を圧倒していました。
その技術の素晴らしさの象徴が、上記のオフェーリアが涙を流すシーンとなるわけです。
今ならどうってことないことだし、そもそも近年は絵だけゲーは評価されない傾向にあります。
だから良さが伝わりにくいかもしれないですね。
そういう意味では昔の方が、たとえそれがグラフィックだけであっても、他を圧倒する要素があれば素直に評価されていたのかもしれません。
<評価>
総合では名作とします。
昔はグラフィックの進化がADVの進化ともいえた時期でもあったわけで、その観点からは本作はADV史に残る作品だと思いますね。
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2024-07-10 by katan
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