『はぷにんぐJOURNEY』は1998年にWIN用として、Euphony Productionから発売されました。
個人的には今の萌え絵よりも、こういう感じの絵の方が萌えることもあり、キャラの大好きな作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになりますが、正確にはマップ上から会いたいキャラを選んで進めるタイプになります。
内容的には恋愛ものでした。
あらすじ・・・
二学期の終わり、主人公の正晴は悪友の一己からスキーに行かないかと誘われる。
まだ一回しかスキーに行った事がなく、その時にあまり良い思いをしてなかった正晴は良い返事をしないが、一己の「声を掛けにくいだろうから、夕季は俺の方から誘っておくから・・」の言葉についついOKしてしまう。
その代わり、一己が好意をよせている美紀を、テニスでペアを組んでいる正晴が誘う事になった。
美紀は正晴が声を掛けると即OKの返事。
一己の方も夕季を上手く丸め込み、四人で旅行に行く事になるはずだったが、そこに話しを聞いていた和乃が参加したいと言い出してきて、それにつられて麻衣も来ると言いだした。
更に、担任の理香も来ることになってしまい、波乱含みのまま冬休みに突入、北海道スキー旅行へ出発する事に・・・
<感想>
本作は前半と後半に分かれており、前半で意中のヒロインとの好感度を上げ、後半のスキー旅行で目的のヒロインとのイベントを楽しむことになります。
この作品は、とにかくヒロインらが可愛かったですね~
最近の萌え系よりも、個人的には今でも、本作のヒロインのようなのが好みです。
原画が非常に良かったというだけでなく、本作は塗りも良かったですしね。
確か本作はフルカラーで描かれていたんでしたっけか。
まぁ当時のPCの性能では、フルカラーだと重くなっちゃうので、だから大半のブランドも256色だったんですけどね。
しかも本作をハイカラーとかで表示すると、画質も下がってしまいますし。
そのためゲーム全体で考えた場合、一概にフルカラーが優れているってわけでもないのだけれど、逆に年月が経っても通用する絵でもあるのでしょう。
内容的にはサクサク進む作品であり、ヒロインらの主人公に対する好感度も最初から高めでした。
この辺は、当時のユーザーと今のユーザーの価値観の違いが、作品に対する評価にも反映されるのかもしれません。
例えばツンデレというのは、今では複数の意味合いで用いられますが、この言葉が生まれた当初は、最初は好感度が低くツンツンしていたけれど、時間が経って攻略する頃にはデレている女性を指していました。
最初は主人公への好感度が低いヒロインが人気を得ていたし、そんなヒロインを攻略することを求めるユーザーも多かったのでしょう。
そんな時代にあっては、最初からヒロイン皆の好感度が高い本作の様な作品は、なかなか人気が出にくいのかもしれません。
他方で、最近のエロゲは、ヒロインが最初から好感度MAXだったりします。
三角関係とか重い題材の作品でさえも、最初から好感度が高かったりしますし、そのような作品が増えている、そして人気を得ているということは、今のユーザーの多くが最初から好感度の高いヒロインを求めているのでしょう。
だから本作は、内容的には今の方が時代にマッチしているのでしょうし、出る時代が早すぎたとも言えるかもしれません。
個人的には今でも、最初から好感度が高いヒロインばかりの作品には、少なからず抵抗があったりします。
そして昔になればなるほど、その傾向も強かったといえるでしょう。
したがって、本作の方向性は一般的には私の好みとは異なるのだけれど、本作に限っていうならば、主人公やヒロインらの関係性もあって、あまり違和感なく普通に楽しめました。
それでも、やっぱり当時は、アッサリすぎるように感じて、もの足りなさの方が強かったのですけどね。
今になって、最初から好感度高めを求めるユーザーもいるのだと、この辺は価値観の違いでしかないのだと理解するようになり、そうなると無駄に重いシナリオの作品がもてはやされやすいあの時期にあって、あえて気軽に楽しめる方向性の作品を出したというのは、これも一つの個性と言えるのではと思うようになったわけです。
<評価>
というわけで、当時の印象としては佳作といった感じだったのですが、当時の他の恋愛ものとは少し異なる方向性というのを再評価し、今ではギリギリ良作でも良いのかなと思うようになりました。
まぁ、他人はともかく自分は好きってタイプの作品なので、あえてすすめる気にもならないですけどね。
今でも、この作品のヒロインたちは可愛かったなと、その点が非常に印象深い作品でした。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-12-30 by katan
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