『ななこSOS ~まぼろしのおおありくいの巻~』は1984年にPC88用として、徳間書店から発売されました。
同名の漫画及びアニメをゲーム化した作品であり、「ななこ言葉」を入力して進めるという、一風変わった作品でしたね。
<感想>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
まぁ、普通は、こういう作品は原作のファンが買うものなんでしょうけどね。
私はろくに知らないでプレイしたので、最初は正直わけがわかりませんでした。
というのも、普通のコマンド入力式のADVは、「みる」とか「はなす」などの言葉を入力することで進めるのですが、このゲームではそうしたコマンドを受けつけない場合が多いのです。
ななこ言葉っていうのがあって、「○○サン カワイソウ」とか「イヤーン」とか、
「ナナコ ヤリマース」といったものですね。
こういうのを入力しないと先に進めないのです。
一般的なゲームとしてはこれはどうなのかとも思いますが、その作品を如何に愛しているかを問われているのであり、ある意味究極のファン向けゲームなのかもしれませんね。
コマンド入力式のADVは今は絶滅したわけですが、こういう発想は他にも流用できると思います。
将来的には音声入力のゲームも進化していくでしょうから、アニメや漫画のキャラのしゃべり方とか、或いは変な言葉を使う芸能人であるとか、そういうのを真似させることで進行するゲームなんてのもありえますよね。
クリアした時にはその言葉をマスターしてそうで、それはそれで面白そうだなって思ったりも。
本作自体は古い作品ですし、中身の出来自体もごく普通といった作品かもしれません。
でも、温故知新と言ったらありきたりな表現になってしまうかもですが、新しいゲームにつながりそうなものはあるような気がして、何か面白いなって思うわけでして。
<評価>
総合では佳作としておきます。
私はファンでもなかったことから上記のような感じですが、システム的にはファンであるほど楽しめる構造ですからね。
ファンの方がストーリーをどう判断するのかは私には分からないのですが、少なくともシステム面に限って見れば、ファンであればあるほど楽しめるのではないでしょうか。
ランク:C(良作)
Last Updated on 2024-07-10 by katan
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