狙われた優等生 身代わりの代償

2024

『狙われた優等生 身代わりの代償』は、2024年にWIN用として、SYRUP -many milk-から発売されました。

もともとはCG集として発売されていた作品をゲーム化したものになります。
CGの構図で収穫のあった作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
霧水葵は、成績が良いだけでなく優しく思いやりのある性格で教師だけでなく生徒からも「優等生」と呼ばれる存在だった。
そんな葵は、幼なじみで同級生の土粕献多の事を大切に思っていた。
追試で教師からカンニングをしたと誤解された幼なじみを救う為、葵は試験を担当した汚地に必死に掛け合うが、話の続きは自宅で聞くと言われてしまう。
教師とはいえ独り暮らしの男性の家に行く事に躊躇するも、大切な幼なじみを救いたい気持ちから、教師の住むアパートへとついていってしまう。
この時の葵は知らなかった。
目の前の教師が、葵に強い性欲を抱いている事を……。

<感想>

まずびっくりしたのは、このブランド、10年ぶりの新作なんですよね。
今まで一体何をしていたのか、不思議に思ってしまいます。

なお、本作は、もともと同人のCG集として発売されていたものをゲーム化したようです。
私はそのCG集の方は見ていません。
そのため、CG集を既に見たことのある人とは、違った印象になるかもしれません。
以下は、あくまでもCG集を知らない人の感想とお考えください。

ストーリーは、主人公が教師に弱みを握られ、無理やり犯されてしまうというもので、よくあるタイプだと思います。
特に秀でているわけでもないけれど、可もなく不可もないといったところでしょうか。

本作の最大の魅力は、やはりCGなのでしょう。
1枚絵に関しては、アップの構図、少し引いた構図、もとが人気のCG集だけあり、とても良かったです。

もっとも、個人的にグラフィックで一番驚かされたのは、1枚絵でも立ち絵でもなく、その画面の使い方でした。
本作では、画面内に2枚のCGを表示させたりする場面があります。
また、横長のCGと縦長のCGを組み合わせるという場面もありました。
これがストーリーにマッチし、上手く活用されていたのです。

この手の抜きゲーといわれるような作品の場合、演出等が大手の恋愛ゲーより劣るのが通常ですし、見せ方にこだわった作品なんて、ほとんどありません。
それだけに、本作の見せ方には驚かされたし、ここはとても良かったと思います。

PC98時代や、WIN95初期の作品の中には、マルチウインドウで複数のグラフィックを表示させ、上手く活用していた作品も少なからずありました。
そうした試みは、むしろゼロ年代に入って激減し、レイアウトに何の特徴もない作品だらけになっていきましたが、私はもっと制作陣が自由に作って良いと思うんですよね。

<評価>

総合では良作といえるでしょう。
エロかったし、見どころもあるしで、主観的には大満足でした。

ただ、もとのCG集があるということで、その分は差し引いて考えるべきなのでしょう。
そのため、ワンランク下げて、ギリギリ良作としておきます。

本作の画面の使い方を見ただけでも、ゲーム化したことはアタリだと思いますし、こういう見せ方に工夫を加えた作品がもっともっと増えていくことを期待したいものですね。

ランク:B-(良作)

Last Updated on 2025-04-18 by katan

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