RONDO

1995

『RONDO』は1995年にPC98用として、フロンティアから発売されました。

ディスカバリー系列の作品ということになるのでしょうか。

<概要>

主人公のいる学校に、美少女が転校してきます。
彼女の名前は、北条魅雪。
ミステリアスな雰囲気を持つ彼女に対し、興味を抱きつつもなかなか近付けずにいた主人公は、魅雪の謎を解くため、地下室に潜ることになり・・・
といった内容になります。

<感想>

フロンティアと言われても、知らないブランドだと思う人も多いでしょう。
95年に2作品を発売しただけなので、95年にリアルタイムでプレイしていたようなユーザーでないと、おそらく知らないのではないかと思います。
もっとも、制作協力だかにディスカバリーが挙がっていますし、実質的にはディスカバリー系列の作品と思って良いのでしょう。

本作の原画は、大越秀武さんになります。
ディスカバリーとかで原画をなされていた方ですね。
大越秀武さんの絵は、ゼロ年代以降の絵柄はそれほど好きでもないのですが、90年代の『Sweet Emotion』(1991)から、『うつせみ ~空蝉~』(1999)辺りまでの絵柄は非常に好きでして。
本作も、それで興味を持ったようなものですね。
本作に興味を持つ人ってのは、おそらく大越さんの絵が好きな人が多いかなと、個人的には思ってしまいます。

もう一つ挙げるとするならば、本作の紹介を見たとき、時空を超えて受け継がれた想いとか、現在と過去を結んで延々と続くラブスト―リーとか書かれていたんですね。
それで、これはなんか壮大なストーリーが描かれるのかと、思わず期待したくなったわけでして。

まぁ、実際にプレイした感想としては、ボリュームがとにかく少なすぎて、あっという間に終わった感じでした。
途中で打ち切ったような、中途半端というか、無理やり終わらせた感が強かったですしね。

エヴァンゲリオンが確か95年の10月からで、それ以降、ミステリアスな無口系ヒロインが増えていきました。
本作は95年の4月の発売であり、まだミステリアスな無口系ヒロインは珍しい部類だと思いますし、キャラ設定とか良い線をいっていたと思うだけに、なんかもったいないなという印象が強いです。

なお、本作のゲームジャンルなのですが、一本道の作品ということもあり、当時は、おそらくコマンド選択式ADVと紹介されやすかったかもしれません。
極限まで簡単にしたコマンド選択式と言っても、決して間違いではないとも思いますしね。
ただ、汎用のコマンドはありませんし、一本道のノベルゲーと考えて良いのでしょう。
今から本作をプレイする人がいるか分かりませんが、今プレイさせたら、ほぼ全員がノベルゲーと言うと思います。

<評価>

あまりにも短すぎたので、評価はどうしても低くなります。
もっとも、コスパが悪すぎるだけであり、プレイ中にストレスとかは全然なかったわけでして。
サクサク進みますからね。
そのため、総合では凡作とします。

こういう人におすすめというのも難しいのですが、ディスカバリーやブラックパッケージのディープなファンであれば、派生的な本作もおさえておいて良いかもしれませんね。

ランク:D(凡作)

Last Updated on 2024-11-02 by katan

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