無人島物語R

1997

『無人島物語R』は1997年にWIN用として、KSSから発売されました。

ぶっちゃけて言えば、無人島物語のギャルゲー版ですね。
やってるとお腹のすく作品でした。

<概要>

ゲームジャンルはアイテム作成SLGになります。

個人的にはかなり好きな無人島物語シリーズですが、本作のタイトルには4とか5とかの数字ではなくRと付されています。
Rの意味は単純で、15禁だからRなのです。

ちなみに、後には18禁の作品も発売されており、そちらはXと付けられています。

したがって本作は、従来の無人島物語シリーズをベースにしつつも、そこにギャルゲー的な恋愛要素を加え、それを主とした作品になります。

<感想>

無人島物語シリーズを大まかに説明すると、仲間キャラたちと交流を深めながら、アイテムを作成して無人島から脱出を図るSLGです。

何かと何かを掛け合わせて別の何かを作るという基本的な構造は、これまでのシリーズ作品らと一緒と言えるでしょう。

つまり基本的な構造は1から3までは一緒で、それは本作も同じなのですが、Rという外伝的存在だけあって若干趣が異なってきています。

まず、3まではアイテム作成が主で、キャラとの交流は従的な位置付けでした。
今回はそれが逆になったのです。
15禁の作品ということもあって、ヒロインらとの交流がメインとなり、ちょっとした恋愛的な要素が増えました。
時期的にエヴァが流行っていたのもあったからでしょうか、綾波もどきみたいなキャラもいたんですよね。
私が購入したのもそのキャラがいたからというのが大きく、初回プレイでは当然のように狙ったものです。

また、サバイバルゲームということで、従来の作品はゲームバランスも結構シビアでした。
特に3は難易度が非常に高く、何も見ないでの自力クリアはできるのか?ってくらい難しかったです。
しかし、本作はヒロインとの交流に主眼が置かれていましたので、ゲームの難易度はかなり抑えられていました。
3があまりに上級者向けで初心者お断りな状況になってましたからね、逆に入門用としてはこっちの方が良いのかもしれませんね。

それと、サバイバルと脱出が主目的ではなくなったので、作成するアイテムの項目も大幅に変わりました。
つまり3までは、生き残りと無人島からの脱出が最重要課題でしたので、作成するものも生存に必要なものがメインでした。
それが本作では食べ物中心になったんですね。
むしろ、本作で作るのは食べ物ばかりです。
何かね、このゲームをやっていると、妙にお腹が減ってきたものです。

まぁ、大まかな違いはこんなところでしょうか。
無人島物語シリーズのキャラデザは好きでしたので、キャラとの交流の要素を強めサービスシーンが増えたことは、個人的には大いに嬉しかったです。
主観的には、この作品は結構好きだったんですよね。

しかし、客観的に見るとゲームとしての出来、システムの斬新さや難易度等全ての面で3から落ちています。
入門用としては本作は十分ありだとは思うのですが、私の評価としては下げざるを得ないのかなと思うわけでして。

それでもメインに据えられた要素が良く出来ていたならば、それはそれで名作と言えたのでしょう。
しかし、ヒロインとの交流というADV的な要素に関しては、やっぱり本家たる恋愛ADVと比べると物足りないんですよね。

<評価>

結局、本作にはこれといった完全な武器がなく、どれも中途半端の域を出ない感じがしてしまいました。
そのため、好きでかなり遊んだけれど、名作とまでは言い切れないだろうなって思うのですよ。
したがって、総合でも良作としておきます。
発想は良かっただけに、いろんな面でちょっとずつ勿体無い作品でしたね。

ランク:B(良作)


Win95 CDソフト 無人島物語R

Last Updated on 2024-12-06 by katan

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