キャッスルファンタジア 聖魔大戦

1998

「キャッスルファンタジア 聖魔大戦」は1998年にWIN用として、スタジオ・エゴから発売されました。

シリーズ第2弾であり、シリーズ代表作であるとともに、ブランドとしても代表作と呼べる作品ではないでしょうか。

<概要>

ゲームジャンルはSRPGになります。

あらすじ・・・
後に「聖魔大戦」と語られ 人と魔族の戦いとして伝説となった物語の真実。
それは「光明神」の定める厳密な世襲制をもって統治するものと、その秩序から逃れようとするものの戦いであった。
はじめは小さな地方反乱から始まった戦いは、拡大し戦火は200年に及んだ。
そして、神聖歴158年。光明神の下に1人の英雄が現れた。
物語は、そこから始まる。

<感想>

とにもかくにもグラフィックでしょうか。
この作品が発売されたのは1998年。
この当時の山本和枝さんの描くキャラやCGは、それだけで他社に対するアドバンテージになっていたかと思います。
私も絵が目的で買ったようなものでしたしね。

本作も質・量ともに満足できるレベルで、絵だけでも十分に元が取れる作品と言えるでしょう。

ただ、本作に関していえば、良い意味で裏切られる形となりました。
内容も良かったんですよ、コレ。
思いのほか壮大な戦記物になっていましたし、キャラも一杯出てくるのに皆良かったですしね。

WINDOWSの時代になってから、アダルトゲームのSRPGって本当に数が減りました。
一般PCゲーのSRPGはそれ以上に減りましたしね。
そんな中で、90年代後半のPCのSRPGに何があるかって聞かれた場合、まっさきに思い浮かべるのがこの作品なのです。

もっとも、厳密にいうと、本作のゲームシステムはSRPG+ADVになります。
大雑把には、『サクラ大戦』に近いものを想像してもらえればと思います。
SRPG部分単独では、ギリギリ及第点ってところでしょうか。
まぁ『サクラ大戦』なんかだとADVパートには力が入っているものの、
SRPG部分はオマケ程度の出来でしたからね。
それを考えると、本作の方は十分マシなレベルだったのでしょうけれど。

上記のとおり、このゲームにはADVパートもあり、キャラの個別ルートによってストーリー展開が変わるなど、構造的に良く出来ていたのではないでしょうか。
分岐のあるSRPG自体がそんなに多くなかったですからね。
それを考えると分岐要素がありつつ大ボリュームも確保し、かつ各パートがどれも水準以上っていうのは、案外貴重なのかもしれませんね。

<評価>

ストーリーやキャラも良かったですし、本当に穴の少ないゲームだったと思います。
総合でも、ギリギリではありますが、名作と言えるでしょう。
イメージ的には、全ての要素が水準以上をキープし、グラフィックで大きくポイントを稼いだって感じでしょうか。
フルコンプを目指せばかなりのボリュームにもなりますし、大作と呼べるだけの作品だったように思います。

これが出た頃はスタジオ・エゴには期待できると思ったし、またそう思う人が多かったからかエゴの作品は売上も良かったんですけどね。
作品の傾向的に後に語られるような類ではないので、今だと知らない人も増えてきているでしょうが、一時期はかなり勢いがありましたし。
でも、今振り返ってみると、結局一番楽しめたのもこれだったのかな…
その後はあまり伸びなかったわけで、その点が残念なブランドでもありましたね。

ランク:A-(名作)


キャッスルファンタジア 聖魔大戦

Last Updated on 2024-05-19 by katan

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