『48夜物語』は1992年8月21日にPC98用として、シルキーズから発売されました。
48の体位を試すという、シルキーズデビュー作でありながら、野心的な作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
シルキーズはエルフの別ブランドになります。
本作は、そのシルキーズのデビュー作ではあるのですが、私なんかはPC98時代のエルフもシルキーズも頭の中では同じ扱いでしたし、そういう人は結構いたのではないでしょうか。
さて、シルキーズは、最大手となったエルフブランドで発売するのが躊躇われるような小粒な実験的作品が多いとよく言われていました。
その傾向は、処女作である本作からもハッキリとみてとれます。
というのも、本作は、Hにおける48個の体位に着目した作品なのです。
<感想>
ジャンルは一応ADVなのですが、かなり変わっていますね。
プレイヤーはまず女性を選ぶことになり、選ぶと次は神経衰弱をさせられます。
具体的には4枚の中から正解の1枚を引き当てることになります。
まぁ、これが中々面倒で、ここで心が折れかけることもしばしば。
何とか無事正解すると、今度はそのキャラとの会話モードになります。
ここでは趣味とか夢とかを聞いていくことになりますが、聞ける回数には制限があります。
そうして得られた情報を元に、今度はそのキャラの好きな体位をあてることになります。
上の画像のとおり、画面には48個の体位が表示されます。
ちょこっとしたアニメーションもしていましたし、何とも言えない独特の構図になっています。
プレイヤーは、先ほどの会話モードでの情報から推理して1つの体位を選ぶことになります。
そして、無事正解すればその子とのHシーンへと突入します。
1キャラに1つの体位なので、全部で48人になるでしょうか。
全員の好きな体位を当ててHできれば、無事クリアとなります。
こういうゲームですからね、ストーリー目的の人は間違いなく駄目でしょう。
あらゆる体位を制覇するというのは凄いのですが、とにかく忍耐が必要になります。
たぶん、かなり人を選ぶでしょうね。
キレそうになることもしばしばあるわけですが、不思議と楽しめました。
全ての体位が見てみたいって欲求が第一なのは間違いないのですが、何かね、昔のコマンド入力式のADVをやっていた頃を思い出して、妙に懐かしくなってくるのですよ。
何せ、昔のADVも忍耐が必要でしたからね。
<評価>
そういうわけで、最初の神経衰弱のように意味不明なところはあるものの、基本的には楽しめましたので、総合では佳作としておきます。
48個の全ての体位を学んでみたい人で、かつ情報から正解を導き出すことが好きな人で、かつ忍耐力のある人ならば、結構楽しめるのではないでしょうか。
Last Updated on 2024-06-02 by katan
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