『続妖獣戦記 砂塵の黙示録』は1993年にPC98用として、D.O.から発売されました。
ややこしいですが、本作はシリーズ2作目で、3作目である『妖獣戦記2』の前に当たります。
<概要>
ゲームジャンルはタクティカルコンバットタイプのSLGになります。
あらすじ・・・
人類が核の破壊力をいやと言うほど味わった
『The Third』と呼ばれた世界大戦の後…。
『The Third』により流出した生物兵器の遺伝子は、残留放射能の作用により、『妖獣』を生み出す…。
人間の身体を媒体に繁殖する『妖獣』は、壊滅状態からの再興に力を尽くす人類にとって大きな災厄となっていた。
A.D.2048。
人類は妖獣に対抗する切札として、バイオソルジャーを投入した特殊警察『A.S.S.P.』を組織した。
民間人のはずの俺が、新設されたA.S.S.P.の戦闘隊長に抜擢された事は、なりゆきとしか言いようがなかった。
超人的な戦闘能力を持つバイオソルジャー達の指揮をまかされたものの、彼女たちは精神的には虚弱で、戦いの重圧に喘いでいた。
日増しに知能を上げて戦略的な攻撃をしかけてくる妖獣…。
愚かな人類に、地球は見切りをつけたのだろうか?
ソフィアポリスから妖獣を撃退したものの、人類と妖獣の、存亡をかけた戦いが終ったわけではない。
A.S.S.P.に与えられた次の任務は、ソフィアポリスの外にある妖獣の拠点を壊滅させ、妖獣を弱体化する事…。
『妖獣掃討作戦』その発動の時がせまっている…。
<感想>
知らない人が見ると、本作が2作目で、3作目のタイトルにが2と付いていることから、なんだかややこしいかもしれませんが、こういうややこしいタイトルもやってみれば納得できるもので、本作はストーリー的には1作目と合わせて完結って感じなのです。
1作目のところでも書きましたが、プレイするには必ず2本セットでプレイして欲しいですね。
近未来を舞台にしつつも触手ものでもあるってことで、前作の時点で属性持ちには楽しめる内容でしたが、ストーリーの節目を迎えるということで、物語の重さがどんどん増していきます。
ここにきてようやく、ストーリーが長所と言えるようになってきたかと思いますね。
RPGが次第にストーリー重視路線に移って行ったように、SRPGだって同じ路線を歩むことは誰しも予想がつくことでしょう。
今でこそストーリーでも楽しめるSRPGも増えていますが、93年の時点ではまだそんなになかったかと思います。
ましてや本作のような路線となると、ますます稀少になってくるわけで、実際の出来もさることながら、まずそのインパクト、存在自体がありがたくもあり長所と言えるのでしょう。
かように、ストーリー・キャラに関しては、本作では長所と呼べるようになったでしょう。
もっとも、前作ではゲーム部分が弱いという問題もありました。
この点、本作はシステム面も改善してきているし、ボリュームも増えています。
概ね前作の持つ欠点は克服されたと言って良いかと思いますね。
もっとも、明確な欠点とまでは言えなくなったっていうだけで、長所と呼べるほど優れているわけではないんですけどね。
おそらく今やったらまた不満に感じるのでしょうが、当時のレベルなら及第点だろうって感じです。
<評価>
そういうわけで、前作の欠点がなくなり、ストーリー・キャラ・グラフィックで点を稼いで、
トータル的には名作と判断して良いかと思います。
飛躍的に良くなっていくシリーズで、特に次の2は絶品ですので、できれば最後までプレイしてもらいたいものですね。
なお、本作には音声を追加したWIN用の移植版と、その後に別のリメイク版が出ています。
リメイク版は、私はプレイしていません。
このシリーズは広崎さんあっての作品だと思いますので、そうでなくなった時点で全部ぶち壊しだと思いますからね。
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2024-09-18 by katan
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