ざくろの事

2021

『ざくろの事』は2021年にWIN用として、サキュレントから発売されました。

大正時代を舞台にした、画家の兄とモデルを務める妹を描いた作品でした。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
富豪の家綿貫の長男の阿児弥、妹のざくろ。
彼らはわけあって、屋敷から離れた小さな家に二人きりで暮らしている。
阿児弥は純潔のざくろを描くことに命を燃やす画家であった。
ざくろはそんな彼の描いてくれる己を崇拝し、兄を心から愛していた。
しかしざくろには、阿児弥には言えない秘密があった……。

<感想>

本作は、1~2時間くらいで読み終わる小粒な作品ですし、小説1冊分くらいの価格ですし、プレイするか悩むくらいならプレイしてしまった方が良いかなと。
良くも悪くもサキュレントらしい作品なので、過去作が好きなら楽しめるでしょうし、そうでないなら楽しめない作品なのかなと思います。

特徴的なのはグラフィックで、セピア調になっています。
イベントCGは1枚だけで、その使い方は上手いなと思わされたのですが、如何せん1枚だけですからね。
最低限のCG枚数を求める人だと、物足りなく感じてしまうでしょう。

テキストはいつも通りですし、プレイ中の雰囲気は良かったので、個人的には結構好きです。
ただ、やっぱりボリュームは少ないので、深く掘り下げることはできず、山野さんのエッセンスだけを詰め込んだような作品にとどまってしまうのかなと思います。

また、本作は兄と妹という近親ものではあるのですが、あまり兄と妹という点は大事ではないようにみえました。
どちらかというと、画家とモデルの関係性の方が比重が大きかったように思います。
そのため、近親ものを期待する人だと、少し物足りなく感じてしまうかもしれません。

<評価>

総合では凡作に近い佳作とします。

雰囲気は良かったと思うのですが、ボリュームとCGが少ないことから、合わない人はまるで楽しめないタイプの作品ではあるのでしょう。

ランク:C-(佳作)

Last Updated on 2025-03-20 by katan

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