『Zap! The Magic』は1996年にWIN用として、TOPCATから発売されました。
一時期は凄いプレミアが付いていたものですが、今はフリーで配布されているみたいです。
<感想>
ゲームといっても、お国によって得意とするものは異なってきます。
日本がTVゲームなら、ドイツはボードゲーム、そしてアメリカはカードゲームと言ったように。
そのアメリカのカードゲームの代表例は、何と言っても「マジックザギャザリング(MTG)」でしょう。
もっとも、私は最近のカードゲーム事情には疎いので、今はもっと人気なのが出ているかもしれませんが、この当時はMTGがカードゲーム好きの間で急速に広まっていった時期で、私が初めてMTGを購入したのも95年くらいだったと思います。
私はカードダス20とかも集めてゲームをやっていたタイプなので、MTGにはとても惹かれました。
ただ、カードゲームの宿命ではありますが、相手がいないと出来ないわけです。
MTGは急速に広まりだしてはいたと言っても、それでもまだまだマニアの中の一部に広まっていっただけにすぎません。
実際、周りで持っている人は皆無でしたからね。
ドイツ製のボードゲームだったら私が盤を用意すれば足りますが、それができないのがカードのつらいところです。
そのため、こういうタイプのコンピューターゲームが、ずっとやりたかったんですよね。
そしてPC版のMTGが出るという話は聞いていたので、情報をずっと追っていました。
・・・が、これがずっと発売予定のままで、中々発売までこぎつかなかったのです。
そんな時、ひょっこりと現れたのが本作でした。
内容的にはアダルトゲーム版MTGといったところなのですが、もうね、こういうのは早いもの勝ちですよ。
2番煎じ3番煎じになっては、ほとんど意味がありません。
PC版のMTGがなく、類似の他のゲーム(カルドセプトは97年)もない。
はまれるのはこれしかなかったという状況に、とても価値があるのです。
もちろん、単に早かっただけではありません。
ゲームとして十分に遊べるし、カードに描かれた絵はどれも綺麗で、しかも種類がかなり多いので、収集したいって気にさせられました。
とても中毒性の高い作品でしたね。
<評価>
最近は至るところでカードゲームを見かけます。
時代がかわりましたよね。
96年当時、カードゲームが後にこれほど巷に溢れかえる時代がくるとは、誰も予想していなかったでしょう。
カードゲームが普及した今となっては、本作の面白みやありがたみは理解してもらいにくいと思います。
ただ、本作発売当時は、これしかなかったのだし、そういう意味ではとても価値のある作品だったと言えるでしょうね。
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2024-11-16 by katan
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