笑わないエリカ

2001

『笑わないエリカ』は2001年にWIN用として、ペンギンワークスから発売されました。

美水かがみさんが原画に参加していることで有名な作品ですね。

<概要>

商品紹介は以下の通りです。
主人公の最愛の妹エリカが心臓病のため死去した。
それから一年、主人公は何事もやる気が起こらなかった。
ふとしたことから家庭教師のアルバイトを始めた主人公は、徐々に自分を取り戻していった。
しかし、ある時、エリカとうり二つの娘に出会い、この娘に拒絶されたことから精紳が再び不安定になってしまった。
そして、そんな心の隙間を突かれ、別の人格が現れ始めた。
主人公は果たして本来の自分を取り戻せるのだろうか。

<感想>

上記の説明を補足しますと、病弱な義妹とHしたらショックで死んでしまい、主人公は心に傷を負ってしまいます(←そりゃそうだろうなぁ)。
で、家庭教師の教え子らとの交流をきっかけに、自分探しを始めると。
今、自分探しのゲームなんて出したら、いろいろ言われそうですけどね。
2001年発売なので、全く問題はなし。

この頃の、悪く言えばテンプレな傾向であり、良く言えば流行路線、あるいは後に流行する路線をそれとなく押さえているのかなと。
つまり、「ロリ」なヒロインが登場し、「ファンタジー」要素も交えつつ、「ヘタレ」な主人公が交流を通して「成長」(?)する物語です。
ただ、如何せん非常に短い作品ですので、仮にテキストが自分に合ったとしても、同系統の他作品より見劣りしてしまうのは仕方ないでしょう。

まぁテキストがそれほど合わなかったとしても、そもそもプレイ時間が短いので、逆にだれたり苦痛に感じることも少ないでしょう。
そういう意味では、絵は好きだけどテキストが合わなくてギブアップ・・・ということもなくクリアできるできるのがせめてもの救いか。

<ゲームデザイン>

基本的にはノベル系のADVと考えて良いでしょう。
主人公には2種類のパラメーターがあり、選択肢により変動します。
これによりルートが決まるのですが、フラグを可視化したようなものですからADVと言えるのでしょう。

問題なのは細かいシステム面で、操作性はかなり悪かったです。
私はあまり気にしない方ですが、こだわる人には辛かったでしょうね。

<グラフィック>

というわけで、ストーリーは短くシステムも悪い本作ですが、唯一特徴があるとすればグラフィックなのでしょう。
ロリで可愛い絵柄に私も惹かれたわけですしね。

本作には原画が3人おり、その一人が「水奈つかさ」さんです。
水奈つかささんは「美水かがみ」さんのことでもあり、つまりは『らきすた』の作者ですよね。
今となっては、あの『らきすた』の作者がかかわっていたという、その資料的価値が一番大きいのかもしれません。

本作に関して言うならば、原画のキャラの可愛さだけでなく、エロにもインパクトがありましたね。
Hしてたら最後で血飛沫をあげて絶命するので、人によってはトラウマになりかねないですが、とりあえずインパクトはありましたw

<評価>

見所もあったのですが、それ以上に基礎となるシナリオ・システムが悪く、一般にはオススメできない作品なのでしょうね。
前年に『Rumble』で人気も出始めていたブランドでしたが、ちょっと残念な出来でした。
まぁ資料的価値はずっとなくならないので、興味のある人はどうぞって作品でしょうね。

ランク:D(凡作)


笑わないエリカ

Last Updated on 2025-02-24 by katan

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