『SPLASH3』は、1990年にPC88用として、ZEAL SOFTから発売されました。
音楽の印象的な作品でしたが、結局最後はどうなったのでしょうか?
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
本作はPC88用の同人作品になります。
ZEAL SOFTは音楽系のソフトを出したり、SPLASHシリーズという同人ADVを出したりしていました。
SPLASHシリーズは確か50円だか100円だかで発売されていて、漫画よりも安く買うことができました。
<サウンド>
元々サウンドに強いサークルということもあってか、本作も起動した瞬間、そしてそのサウンドが耳に入った瞬間に、思わず期待したくなるくらい、良かったです。
ちなみに、本作の製作者は、後に田中ブラザーズの『S.A4』のシナリオとサウンドも担当しています。
シナリオ兼サウンドとなると、今ではkeyの麻枝さんとかいますが、昔はあまり見かけなかったように思うので、珍しい組み合わせのようにも思います。
<感想>
本作は、最後で製作者自身がADVっぽくならなかったというように、当時のいわゆるADV(コマンド選択式)っぽくはありません。
時々選択肢は出てくるものの、基本的に読み進めるだけの作品でもあり、今の基準で判断するならば、ノベルゲームとして扱われるであろう作品になります。
本作の主人公は社会人であり、確か保険会社の社員だったかな。
その主人公が、ある時、公園で一人の女性と出会い、そして彼女のことが気になってしまいます。
その女性は、外見上は17歳くらいにしか見えません。
しかし、主人公の会社と保険契約をしたことがあると言ったことから、気になった主人公が会社に戻ってから調べて計算してみると、なんと60歳以上になってしまうことに。
近所のおばさんらによれば、全然老けないとのこと。
さらに情報を集めると、彼女には旦那さんがいたのですが、ミイラ化するという謎の変死を遂げており、どうやら彼女が殺したのではという噂もあるわけでして。
そこで主人公は真相を突き止めようと動き出します。
最初は純愛ゲーなのかなと思ったら、だんだんミステリーっぽくなっていき、昭和21年だかの過去に遡るということでSFっぽくもなっていきます。
SFっぽくなってきたところで、人によっては合わないかもなとは思うものの、次がどうなるんだろうと気になり、一気に読んだ作品でした。
まぁ、結局は完結しないで、続編に持ち越しということなのですが、続編って出たんですかね?
結末知っている人がいたら、教えて欲しいです。
<評価>
未完なんでね、どうにも評価しにくい作品ではあるのですが、価格が非常に安い作品ですし、未完でも十分すぎるくらい楽しめた作品だと思います。
この金額で気に入った音楽と出会えるならば、それだけでも元が取れるくらいですし。
したがって、総合でも良作といえるでしょう。
なんかの記事でも書いたと思いますが、この頃はPCにおける商業のノベルゲーが激減しており、ノベルゲーをやりたければ同人ゲーを探せって時期でしたし、その方が良い作品にも巡り合えた時代でした。
※ちなみに、弟切草が92年なので、家庭用ゲーム機では、ノベルゲーがまだなかった時期ですね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2025-02-11 by katan
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