パワークライム

1996

『パワークライム』は1996年にWIN用として、KSSから発売されました。

非常に珍しい、ロッククライミングを題材にしたゲームになります。

<概要>

登山を題材にしたゲームの中には、プレイした人の間ではかなり高く評価されている作品もあります。
しかしゲームとしては良く出来ていても、やっぱりゲーマーにとっては手の出しにくい、マニアックな題材になってしまうのでしょうか。
結果的に作品としては、今でも数える程しか発売されていません。

その中でも、知っている中では最も古いかもしれない登山ゲームが、この『パワークライム』です。
ちなみに、山を登ると言ってもいろいろあるわけで、本作と同じロッククライミングと限定すると更に少なくなり、今尚貴重なゲームと言えるのかもしれません。

この時期のKSSというと、個人的にすぐに浮かぶのは無人島物語シリーズです。
おそらく世間の知名度でも無人島物語シリーズが高いのかなと思います。
KSSは無人島物語シリーズを出しながら、その一方で結構マニアックな題材のゲームであるとか、レアな洋ゲーの移植とかもしていたわけでして。
本作もまた、そういった中の1本と言えるのでしょう。

<感想>

さて、本作には一応トレジャーハンターとして宝を探すという設定がありますが、目的は何であれ、やることは結局ロッククライミングです。

地図を見てルートを決定し、準備を整えて山に挑戦です。
ロッククライミングはマウスで操作し、右クリックと左クリックで岩を掴んだり離したりしながら、上を目指すことになります。
ジャンルとしてはSLGとなっているし、それで良いのでしょうが、より正確に言うならシミュレーターとなるのでしょうか。

操作方法は簡単ですし、やることも表面的には、単調な作業の繰り返しのように見えます。
しかし天候は刻一刻と変化しますし、自身の体調の変化もあります。
また、岩の状態も見極めながら進めなければならないので、決して単調とは言い切れません。
この辺は結構細かくて、良く出来ていたのではないでしょうか。
まぁ、自分にロッククライミングの経験がないので、憶測というかゲームとしては楽しかったとしか言えないのですけれど。

もっとも、やることがいろいろあったとしても、私なんかはショボいグラフィックだったら、すぐに飽きてしまいそうですけどね。
WIN用ということでグラフィックも綺麗になり、それでリアリティが増すことで緊張感が保てたのでしょう。
他の登山ゲーとかもWIN用やPS用とかですし、この手のジャンルの面白さが伝えられるようになるにはドット絵は無理であり、ある程度のグラフィックの進化も伴わないと駄目だったのかもしれませんね。
まぁ、本作の場合は、結局は2Dの表示なので、少し綺麗になった程度ですから、あまり劇的にかわったというわけではないのですけどね。

キャラは4人だったかな。
正確な数は覚えていませんが、複数のキャラが用意されており、もちろんどのキャラにするかで特徴が異なってきます。
また、同じ任務でもルートにより難易度も変わってきますし、いろいろやり込むこともできます。

<評価>

WINDOWSになって一般PCゲーが廃れたというのは、確かに大まかな傾向としてはあっているのでしょう。
しかしWIN95の出たこの時期には、マイナーだけどこの時期になってようやく実現しえた作品も幾つかあったわけで、個人的には結構好きなゲームが多いんですよね。
題材が題材だけに興味の持てない人はどうしても出てくるでしょうが、興味の持てる人には試してみてもらいたい作品ですね。

ランク:B-(良作)

Last Updated on 2024-11-21 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました