『MOTHER 2 ギーグの逆襲』は1994年にSFC用として、任天堂から発売されました。
コピーライターの糸井重里さんがデザインしたMOTHERシリーズの第2弾になります。
<感想>
1作目の『マザー』の感想は既に書いているのですが、まだ掲載していなかったようで。
何だか順番が反対になってしまいましたね。
『マザー』は難もありましたが、それまでのファミコンのRPGにないものを取り入れたのも確かで、と当時はDQ・FF・マザーと並べる人がいたのも、他のRPGと一線を画する部分があったからなのでしょう。
ちなみに、当時友人とやっていたTRPGもどきもマザーがベースだったりしたので、そういう面での思い入れもありましたしね。
そのため、その続編にも期待は結構ありました。
実際、世間での評判も概ね良かったように思います。
確かに基本的な雰囲気は前作と同じですし、前作と同じものを望むファンには好かれやすい作りだったでしょう。
それと、いろんなところで救済措置とか配慮がなされていたわけで、丁寧に作られた作品だなと思いました。
あまりストレスを溜めたり嫌がられる要素がないわけで、こういう作品が良い意味で初心者にもオススメできるゲームなのでしょう。
そういう観点からは評価されるのも納得できますし、この年のRPGの入門用としては良かったと思います。
ただ、個人的にはちょっと疑問も残ったわけでして。
1作目は一見ほのぼのした中にも陰が潜んでいたわけですが、本作ではちょっとプレイヤーの対象年齢が下げられたみたいで、そういう部分がなくなりました。
そのため、私には刺激が足りなく、何だか物足りなく感じてしまいました。
また、1作目は日本のRPGにしては自由度も高めで、それが他とは異なる魅力にもなっていたのですが、その側面は失われてしまいました。
加えて、基本的なシステムに大きな進化も見受けられなかったですしね。
グラフィックとかも、そりゃ5年前のファミコンのと比べたら進化してますが、周りの他作品と比べてどうなんだってのもありますし。
音楽は個人的には特に気にならなかったですが、このシリーズってここが新しいとか凄いとかっていうよりも、ある意味究極の雰囲気ゲーなんですよね。
その雰囲気作りには音楽が重要になってきていて、1作目にしてもこの2作目にしても、好きな人はほぼ例外なく音楽が好きだったって言うと思うのですよ。
でも、その音楽って、感性による好みがもろに出る分野でもありますので、どうしても好みでの好き嫌いは生じやすいのかなと。
雰囲気に浸れればそのまま楽しめるけれど、それができないと他の粗まで見えてしまうような類の作品だと思います。
<評価>
そういうわけでこのゲームをやって何か新たに得たかと聞かれると、私には全くなかったわけでして。
丁寧なので初心者用に適しているのは認めるけれど、それ以上でもそれ以下でもないって作品でしたね。
PS2以降はグラフィックが向上しただけの続編ばっかとの批判もありますし、また実際にそういう側面は強いのですが、アクション系はまだしも非アクション系に関して言えば、SFC時代だって似たようなものです。
まぁ、あの時代は嫌なら他ハードという逃げ道もありましたが、SFCに限定すればソフトの価格も高い分だけPS2時代よりもたちが悪いよなと、そう私には思えるんですよね。
Last Updated on 2024-10-02 by katan
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