『ファイナルファンタジー15』は、2016年にスクウェア・エニックスから発売されました。
完全新作のナンバリングタイトルでオフライン用となると、2009年のFF13以来であり、随分待たされた作品でした。
<概要>
どこまでも広がる世界、どこまでも行ける世界:
広大な世界を自由に動き回って探索、攻略ができる「オープンワールド」形式を採用。
時間経過、天候の変化により、世界の状況はリアルタイムで変化する。
笑い声が響く街並み、鳥たちが舞う草原、鬱蒼とした森、深く暗い洞窟──。目的地への移動も、世界の探索も全てプレイヤーの意志に委ねられます。
FFシリーズ初、爽快なアクションバトル:
武器を放ち、突き刺した場所まで瞬間移動ができる「シフト」。
一度高所に移動してから地上の敵を狙いダイブするなど、縦横無尽に戦う爽快なアクションが簡単な操作で可能に。
さらに様々な武器をリアルタイムに切り替えて戦う「武器召喚」、パーティメンバーとの華やかな「連携技」、天候や地形が影響する「魔法」、大いなる存在を喚ぶ「召喚」など、迫力あるバトルはFFを新次元へと押し上げます。
父と子。そして王の物語:
帝国の裏切りによって崩壊した王国を取り戻すため旅を続ける若き王子ノクティス。
仲間との絆。父との親子の絆。そして愛の絆。
どんな困難に直面しても決して壊れない強い絆が、感動の物語を紡ぎます。
<アクション>
ゲームジャンルは、オープンワールド系のアクションRPGになります。
従来のFFが通常のRPGであったのに対し、本作ではアクションRPGになったことから、そこに拒否反応を示した人もいるかもしれません。
何より、私自身がそうであり、アクション系はプレイしない主義なので、これまでFFは全作品プレイしてきていたものの、本作は長い間スルーしてきました。
もっとも、今は考え方を改め、アクション系とされている作品であっても、アクションが苦手な人でも楽しめる作品は扱おうと思い、それでプレイする気になった作品でした。
以上のような経緯ですので、以下の評価等は、アクションゲームとしての面白さは対象外になっています。
<感想>
そもそもFFという存在自体、差別化から生まれた異端な作品といえます。
当時のPCにおける人気RPGの定番要素を集めたのがドラクエであり、そこから差別化を図って生み出されたのがFFでした。
だからFFは、どれもRPGとしては癖のある作りであり、最初から熱烈なファンもアンチもいました。
したがって、FFを叩くなんてのは、非常に簡単なことであり、誰でも容易にできてしまうのです。
近年、FFが更に叩かれやすくなっているように思いますが、有名になってプレイする人が増え、ネット上で意見が言いやすくなった時代にあっては、FFはその性質上、どうしても叩かれやすくなってしまうのでしょう。
自分にとっての理想の作品があり、保守的に考える人には、本質的にFFは向いていません。
何も先入観を持たず、ネット等の意見にも左右されず、用意されている素材のありのままを素直に楽しめる人こそ、FFに向いているといえるのでしょう。
さて、前置きが長くなりましたが、本作にも上記FFの性質が色濃く反映されており、この作品を叩こうと思えばいくらでも叩けるのでしょう。
本作はFF初のオープンワールド系という触れ込みでしたが、オープンワールドとしての楽しみはあまりありません。
過去のFFの中には、素晴らしいストーリーの作品も多かったですが、本作のストーリーは竜頭蛇尾であり、最後の方は未完成品かと思うような内容になっています。
FFは、4の頃から複数の女性ヒロインがおり、5の時点でハーレムパーティになっているような作品です。
可愛いヒロイン目当てのユーザーも多いと思いますし、実際、私自身もその一人です。
だから本作の野郎だらけのパーティを見た時には、何だよこのホスト集団、こんなのFFじゃねぇと思ったものです。
このように、本作に対し何らかの先入観を持ってプレイすると、不満点はいくらでも出てきてしまうのです。
でもね、そういう先入観を排除してプレイしてみたらどうなのでしょう?
プレイを開始してすぐ、無駄に食事のグラフィックに凝っていることは、誰でもすぐに気が付くことでしょう。
こんなに食事が美味しそうな作品も、そうそうありません。
また、パーティメンバーも頻繁に話しかけてきますし、メンバーの会話の内容から、メンバーたちの仲の良さを感じ取れます。
なんかプレイすればするほど、このホスト集団たちに、どんどん愛着や親近感がわいてくるんですよね。
シリーズの強みでもあるグラフィックの良さは本作でも健在ですし、広いマップにおける大きなモンスターらの表現の仕方も秀逸でした。
総じて、プレイをしていて、パーティで旅をしているんだと、ここまで強く感じ取れる作品は、今までになかったように思います。
FFのナンバリングタイトルとして、そこに特化したことの是非はさておき、この点において本作は最高の作品といえるのでしょう。
<評価>
上記の通り欠点のない作品ではありませんが、それでも本作の持つ魅力的な部分は、発売当時においてはオンリーワンといえますし、これはこれでギリギリではありますが、名作と言えるのでしょう。
まぁ、個人的な好みをいうならば、非アクションで、ストーリーの良い作品で、可愛いヒロインを活躍させてくれる新作を出してほしいものですね。
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2024-09-21 by katan
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