『ミッシングパーツ』は2002年にドリームキャスト用として、FOGから発売されました。
ミッシングパーツシリーズの1作目になります。
<感想>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
本シリーズには全部で6つのエピソードがあり、オリジナルのDC版は2話ずつ収録されて全3作、移植版のPS2版は3話ずつ収録されて全2作の構成になっています。
本作はミッシングパーツシリーズの1作目でありますが、『ミッシングパーツ2』と『ミッシングパーツ3』につていは、既に記事で紹介しています。
そのため、詳しくはそちらを読んでいただきたいのですが、個人的に2は名作で3はそれ以上の傑作と考えています。
張られた伏線がしっかりと回収され、ゼロ年代を代表する推理ADV屈指のシリーズだと思います。
上記のように1作品には各2話ずつが収録され、全3作の合計6話から成り立っていました。
それぞれのエピソードごとに一つの事件を解決するのですが、それとは別の全体を通した大きな謎は最後の6話で解決され、全体を理解するためには全ての作品をプレイしなければなりませんでした。
1話で張られた伏線が6話でも活きてきますからね、本当にこのシリーズを堪能するためには、絶対に全作のプレイが必要なのです。
そういうわけで、MPシリーズを始めるにはまず本作からとなります。
しかし、続編の2と3は非常に出来が良いのですが、本作はいたって普通な作品でした。
致命的な欠点もないし普通に面白いのですが、良くも悪くも普通という典型的な佳作・凡作パターンなんですよね。
特に本作には音声がないので、音声がないと駄目って人だと更に厳しく感じるでしょうし。
また、コマンド選択式という今となっては懐かしいシステムの採用により、古臭さや抵抗を感じた人もいるでしょう。
じゃあ、コマンド選択式に抵抗のない世代なら楽しめたかというと、必ずしもそうでもないわけでして。
古くからのADVファン的には、本作のあまりに洗練されていないシステムに物足りなさを感じたでしょう。
コマンド選択式にだって当然良し悪しはあるわけで、本作はあまり良く出来ていなかったのです。
移動とか随所にだるさもありましたからね。
ここら辺は2以降で改善されていますので、おそらく制作陣が面白い選択式の作り方に慣れてなかったのでしょう。
また、全3作の序章ということでキャラの顔見せ的側面も大きく、キャラの魅力もまだ十分には発揮されていませんでした。
ここら辺も、本領発揮は2からって感じですね。
さらに細かい話になりますが、2と3は定価が4800円だったのに対し、この初代MPは定価が5800円でした。
あまりボリュームの多くない作品でもあることから、コスパ的にもやや物足りなさを感じてしまったわけです。
MPシリーズは当初から全3作が予定されていましたが、正直リアルタイムで本作を購入してプレイした人の中には、続編も買うべきか悩んだ人も多いかと思います。
結果的には続編で大きく化けたので、買い続けた人は正解だったんでしょうけどね。
ちなみに、私は2が発売された後に、2の良い評判を聞いてから本作を始めました。
ちょっと、ずるかったかもしれないですねw
<評価>
そういうわけで単体ならせいぜい佳作止まりだと思いますが、MPシリーズを楽しむためにもぜひ最初からプレイして下さい。
上記のようにDC版は1本当たり2話収録の全3作でしたが、PS2版は1話から3話までと4話から6話までの2本構成となっています。
PS2版なら評判の良い3話も最初から収録されていますので、DC版の初代MPをプレイした人たちが感じたような心配もないでしょうし、安心してプレイできるのではないでしょうか。
Last Updated on 2025-03-09 by katan
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