『LOVE SEED』は1998年にWIN用として、VOICEから発売されました。
鬼畜王ランスのようなゲームをやりたいと望んでいたときに発売されたのが、この作品でした。
<感想>
う~ん、記憶が曖昧になってるので調べて思い出そうとしたのだけど・・・
全然情報が手に入らないね~
何で?
これは、こんなに埋もれてるべき作品じゃないですよ。
というか、当時はかなり根強いファンもいて、人気もあったのですけどね。
まぁ、こういうのを好む人は今のアダルトゲームに興味ないだろうから、次第に埋もれていくのは仕方ないのかもしれませんね。
さて、アダルトゲームをやる人ならば、誰しも『鬼畜王ランス』の名前は知っているかと思います。
あのゲームは偉大でした。
戦略SLGでもありながら、ADVとしての要素もずば抜けていましたから。具体的に言うと、SLGをベースとしつつも、何十人ものキャラのフラグが同時進行してましたからね。
ザッピングを伴わない純粋なマルチフラグの最たるものかもしれません。
さて、鬼畜王が凄かったのは異論がないとしても、その後もこういうゲームが他に出ていないかというと、必ずしもそうでもないわけでして。
まぁ、人気のあるゲームは真似されるのが多いですからね。
鬼畜王系の作品の代表例が、この『LOVE SEED』なのだと思います。
とは言え、人気作が真似されることが多いといっても、それはその人気作が単純な構造だった場合です。
あまりに複雑だったり完成度が高かったりすると、逆に作られないんですよね。
鬼畜王は後者に属するタイプだったため、ほとんど似たタイプのゲームは存在しません。
こうなってくるとね、例え2番煎じでも凄く貴重なのです。
しかもその出来が及第点以上で十分楽しめたとなると、もうそれだけで名作と言っても過言ではないでしょう。
鬼畜王みたいなゲームがやりた~い!!
『鬼畜王ランス』が1996年で、『大悪司』が2001年。
その間の空白期間において、そうした私の願望を満たしてくれたのがこのゲームだったのです。
もちろん、ただの模倣ではありません。
だからこそ楽しめたし、評価も出来るのです。
まず、ストーリー・世界設定的にはSFものになります。
宇宙船に乗り、広大な宇宙を自由に駆け巡るって感じです。
各惑星には様々な女性がいて、攻略対象も何十人にも及びます。
CG総数は300とか言ってましたっけ。
人数が人数なので一人当たりの枚数にすれば少なくなりますが、トータルで考えると今の基準でもかなりの数ですよね。
CG関連で言うと、無駄に3Dのムービーが頑張っていました。
家庭用機のムービーと比べるとちょっと辛いけど、その意気込みは評価したいものですね。
システム的にも、実は鬼畜王と異なります。
SLGにADVが付加されたという意味での、大枠では一緒なんですけどね。
またADV部分、即ち多くの女性とのフラグを同時進行って点は一緒なんです。
ただSLG部分が違ってくるということです。
具体的には、鬼畜王のSLG部分は戦略SLGでした。
大悪司も似てるけど、実は経営色の強い作品でした。
本作はね、依頼を受けながら各惑星を巡るってタイプなのです。
大航海時代とか、ルナティックドーンとか、そういうタイプの方が近いと言えるでしょう。
そのため、当然のことながらプレイ感覚は鬼畜王とも違ってきます。
決して、単なる2番煎じではないのです。
まぁ、作りこみとか結構甘い面もあったんでね。
これ自体は傑作とはいえないかもしれません。
でも、間違いなく名作だと思うんですよね。
1の反省も踏まえた作品が出れば、大傑作にもなりえたのかも。
だからこそ、続編の『LOVE SEED2』が発表された時は凄く興奮したのですが、残念ながら未発売のままで終わってしまったみたいですね。
アダルトゲームにおける現在のノベルゲームの繁栄自体には、特に文句を言うつもりはありません。
私自身、その後key作品とかにはまっていったわけですし。
でもね、ノベルゲームばかりになってこういう作品が忘れ去られてしまう、そうした現状はとても寂しいものですね。
今となっては『LOVE SEED2』の需要は少ないのかもだけど、私は今でもそしていつまでも待っていますよ・・・
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2024-12-27 by katan
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