『ザ・ホード』は1994年に3DO用として、バイスから発売されました。
クリスタルダイナミックス社から同年に発売された、『THE HORDE』の日本語移植版になります。
<概要>
ゲームジャンルは、今ならタワーディフェンスと言えば通じるようですね。
今はタワーディフェンスの元祖的な位置付けなので、この系統が好きな人には有名な作品なのかもしれません。
もっとも、昔はそれほど有名でなかったし、もちろんタワーディフェンスなんて言葉もありませんでした。
したがって、ゼロ年代前半までならRTSの一種と説明されたでしょうし、それこそ発売当時の認識としてはアクション+SLGという感じでした。
具体的には領地を「ホード」と呼ばれるモンスターから守る作品で、牛(これが最も重要w)や建物などを育てる育成・箱庭ゲーとしての要素があり、この「ビルト」フェイズがSLGと評される部分になります。
得た資金で傭兵を雇い領地内に配置し、一定時間が過ぎるとホードがやってきます。
このホードから領地を守る「アクション」フェイズがアクションパートになります。
ゲームは両方が繰り返されますので、アクション+SLGとなるのです。
<感想>
本作は、元はPCの洋ゲーなのですが、日本では3DO版が94年に、PC98版が95年に、SS版が96年に発売されたようです。
他にもあるかもしれませんが、詳しくは分かりません。
とりあえず自分が知ったのは3DO版になります。
3DOは、万人向けのような型にはまった王道作品は少なったので、まぁソフトのラインナップを見ても普及しなかったのは仕方ないのでしょうけどね。
でも、当然のことではありますが、王道作品だけがゲームではありません。
尖った作品とか、変な作品とか、個性を重視する人にとっては、わりと掘り出し物のあるハードでもありました。
本作も移植版とはいえ、こんな斬新な物を移植するあたりに、何とも3DOらしさを感じてしまいます。
3DOは動画再生能力の高さが特徴だったし、サターンも初期は実写ゲーが多かったです。
本作もストーリー部分で実写パートがあるのですが、このキャラたちが面白く実に良い味をだしていて、それだけで元が取れてしまいます。
TVドラマとかでやったら、おそらく見ていたでしょうねw
ゲームの方は、今なら皆、最初から、これはタワーディフェンスなのだという心構えで始めるのでしょうが、当時はそういう認識がなかったものですから。
牛さんを育てるSLGに風変りなアクションパートがついたものと、そんなイメージでした。
そのため、珍ゲーとかイロモノっぽさも勝手に感じたりもしたものですが、ゲームとしては面白かったですね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2024-10-08 by katan