琴緋ヶ丘物語

1995

『琴緋ヶ丘物語』は1995年にPC98用として、マイアミソフトから発売されました。

何故だかしらないけれど、家の近所の電器屋では、このゲームを一番目立つ位置で長く売っていたんですよね。

<グラフィック>

ちょっと適切な表現が思い浮かばないのですが、アニメ風のキャラという感じなのでしょうか。
今なら良く見かけるタイプに近いのでしょうが、PC98時代の他のアダルトゲームとはちょっと違う感じで、とても目立ったグラフィックでした。

立ち絵ではなくバストアップで表示されているのも、他とは違っていましたしね。

<感想>

それでずっと気にはなっていたのですが、ゲームジャンルはコマンド選択式のADVで、マルチサイトという以外は特徴のない王道学園物だと思っていたため、プレイはかなり後になったゲームでした。

その後、実際にプレイをしてみて、確かに一言で表すと王道学園物なんです。
ただ、中々に曲者でもあったわけでして。

主人公はマルチサイトということで2人の中から選ぶのですが、1人は容姿端麗で金持ちだけど、いけ好かないボンボンです。
もう1人は筋肉バカです。
いや、何かこの中から選べという時点で、十分に人を選ぶゲームのような気がしてきます。

ヒロインも何人かいるのですが、(・・・でも、実はレズ)とか、(・・・でも、実はレイプされる)とか、(・・・でも、もう1人の主人公の愛人)とか、括弧書きでなんか付け足したくなるような、そんな曲者ばかりです。
適当に進めてたら愛人に刺されたりしますしね。

一見王道っぽいのに、よくここまで変なのを集めたものです。
ここまでくると、かえって笑えてきますね。

まぁ、面白いかと聞かれたらノーと答えるのでしょうが、意外性だけはありますし、逆な意味でいろんな人にプレイしてもらいたいですね。
最近は処女厨だのアンチNTRだの、ヘタレ主人公がどうのだのと注文の多いプレイヤーが増えていますし、それ自体は好みの問題なのでとやかく言う気はありませんが、そういう人たちが本作をプレイしたら何と言うのか?
いや、ボロクソに叩かれるのは目に見えているのですが、何かもう細かいことはどうでもよくなり、目から鱗的な気持ちになれるかもしれませんね。

<評価>

批判めいたことを書こうとするといくらでも書けてしまいそうなのですが、こういう、ぉいぉいと突っ込みたくなるようなカオスな感じは好きだったんですよね。
グラフィックは特徴がありましたし、個性的な作品であることは疑う余地もなく、ある意味98時代のアダルトゲームらしい作品だったと思います。
それらを総合して、ギリギリ佳作としておきます。

ランク:C-(佳作)


PC-9801 3.5インチソフト 琴緋ケ丘物語

Last Updated on 2024-10-25 by katan

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