『シンシア ~Sincerely to you~』は2004年にWIN用として、Sincereから発売されました。
わふわふ!
シンシアがとにかく可愛い作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・軍の命令で領空侵犯の民間機を撃墜してしまった主人公・坂月純夜。
数年後、生存者の少女が発見されるが、彼女は狼に育てられていたらしくすっかり野生化していた。
自責の念に駆られた純夜は彼女の担当医をしていた友人に頼み込み、彼女のリハビリに協力する事を申し出る…。
狼に育てられた少女・シンシアをリハビリし人間性を取り戻していくという
ハートフルストーリー。
<感想>
ストーリーは~、わん!、わふぅ~、わふわふ!
・・・以上。
たぶん、それでも間違ってないと思うw
いや~べつに悪いってわけではないのだろうけれど、印象に残っているのは良くも悪くもシンシアの強烈な存在感なものですから。
シンシアは、あらすじに記載されているように、狼に育てられた少女であり、人間だけど半分ケモノのようなものでして。
言葉は話せないし、最初は威嚇されますからね。
それが少しずつ慣れていって、わんって鳴かれたり、わふぅ~、わふわふと懐かれると、これがとてつもなく可愛いのですよ。
そして本作における最大の成功は、シンシアの声優を、まきいづみさんにしたことでしょう。
あのまきいづみさんの声で、わふわふって言われた時の破壊力は、相当なものですから。
途中までストーリーが退屈であるとか、ミドルプライス並のCG枚数であるとか問題点はいろいろあるものの、まきいづみさんの声とシンシアのキャラの魅力だけで元が取れてしまうという、本作はそういう作品なのだと思います。
基本的に言いたいことはそれだけなのだけれど、それだと少なすぎるので、もう一点だけ補足しておきます。
本作は画面の上下が少しカットされており、木枠で囲まれたようなレイアウトになっています。
それに合わせてUIも、木枠をイメージしたものになっています。
PC98までは、こういうデザインの作品も多かったというか、それが主流だったんですよね。
中には凝ったデザインの枠が用意されている作品とかもありましたから。
ただ、勘違いしないで欲しいのは、全部がそうってわけではないのです。
当時人気のあった作品であるとか、大手の作品とか、目立つ作品の多くがCGを枠で囲むタイプだということで、確かにそれが主流だとは言えるのでしょうが、全部ではないんですよね。
今のノベルゲーの大半は背景が画面全体に表示されていて、CGが枠で囲まれていません。
そういう作品はPC98時代のアダルトゲームの中にも、特に中小ブランドを中心に幾つもあったのです。
もっと言うならば、そのような枠のない背景全画面表示方式のADVは、PC88時代のアダルトゲームにだって存在しているのです。
まぁ個別的な作品に関しては既に何度も扱っているので、いつも読んでいる人の中には今更と思う人もいるでしょうけどね。
今のノベルみたいなデザインの作品も存在していたけれど、あくまでも少数派だったということなのです。
その流れが変わったのは、WIN95の登場が大きかったのでしょう。
ある特定の作品の影響で流れが変わったとか、そういう話ではないです。
WIN95の時代になって、結局は大半の人がフルスクリーンでプレイしていたように思いますが、当初の構想としてはマルチウインドウで作業しやすいというのが、WINDOWSの利点として挙げられていましたからね。
WIN95の出始めの頃には、アダルトゲームよりも先に、昔の一般PCゲーのADVとかもWIN95に多数移植されたのですが、そこではウインドウ画面でのプレイを前提に設計し直され、その一環としてCGを枠で囲むこともしなくなりました。
そのようなWIN95の構造やPCゲー全般の流れから、枠がなくなっていったのです。
CGを枠で囲まないということは、少しでも大きな画面になることで迫力が増すという利点もあります。
PC98時代のマイナーゲーとか、ろくに知らないで最初から馬鹿にする人いるけど、今だって名作と語られる作品とグラフィックの良い作品って、あまり一致してないでしょ。
そんなの昔だって一緒で、埋もれたマイナーゲーとかの方が、グラフィックだけ見ると迫力あるとか演出すげぇ~ってのはあるのですよ。
もっとも、枠で囲むというのも、決してマイナスばかりではないわけで、枠やUIを優れたデザインで作品に合ったアレンジができたならば、CGやテキストの魅力が更に増していくんですよね。
私はひねくれ者だから、枠で囲まれた作品が多い時には、枠のない大きな絵の作品が良いなって思ったりもしたのだけれど、枠のない作品ばかりになると、何だかどれも同じで、味気なく感じてしまって。
PC98時代に枠のない作品が幾つもあったように、ゼロ年代前半のノベルゲーにだって例えば本作のように、少数ながら枠があったりUIが凝っている作品もあります。
あるけれど、単に少数派だということですね。
そして枠のない作品が増えたことで、本作のような作品に合ったUIの作品が出てくると、何だかちょっと嬉しくなるんですよね。
まぁ別に本作だけの特徴というわけでもないし、PC88やPC98のADVに詳しい人ほど、特に大したことがないようにも見えるでしょうしね。
だから評価とかにはあまり影響しないのですが、自分の中での気持ち的に違ってくるということですね。
最近はまた、少しずつだけどUIとか凝った作品が増えてきたように思うわけで、寂しかった90年代後半やゼロ年代前半とはおさらばという、その意味での原点回帰は個人的には嬉しいように思います。
<評価>
余談も多くなりましたが、とりあえずシンシアに萌える作品ですね。
足りない部分も多い作品なので個人的には佳作としておきますが、仮に主観だけで判断しますっていう人がプレイした場合、シンシアにハマった人はかなりの高得点にもなりうる作品であり、シンシアへの印象が作品全体に直結しやすい作品なのだと思いますね。
Last Updated on 2026-02-05 by katan



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