『彼女、甘い彼女』は2015年にWIN用として、夜のひつじから発売されました。
タイトル通り、甘い作品ではありましたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
逃避癖のある俺に彼女は言った。
「わたしに逃げれば?」
男子校に通う俺と、女子校に通う彼女。
初恋はレモンに砂糖と砂糖と砂糖を入れた、世界で一番やさしい味だった。
彼女と一緒にいられるなら、甘いだけでも生きてゆけます。
純粋あまあま、シロップ漬けボーイミーツガールADV!
<感想>
端的に言ってしまうならば、本作はイチャラブゲーになります。
っていうか、それしかありません。
後はまぁ、最終的には好みの問題と言われてしまえば、そうなってしまうのかもしれませんけどね。
個人的には、このサークルの過去作の、蜜と毒を併せ持ったようなところが好きだったわけでして。
しかし、これも時代の変化なのか、最近は同時期に2作発売して、片方は毒で片方は蜜という印象があり、本作は後者の蜜の方になるのでしょう。
だから、甘い蜜だけで良いのだという人には、現在の分化傾向は望ましいのだろうし、私みたいに両面を有している作品を望む人には、現在の傾向はあまり望ましくないとなるのでしょう。
甘い蜜だけの作品でも、それで特徴が示せるのならば、十分に楽しむことは可能です。
したがって、ライターのファンであるほど、シナリオという魅力・特徴を感じられるのですから、満足度は高くなるのでしょう。
ファンを生み出せるほどの優れたライターだと思いますから、これでも十分なのかもしれません。
しかしながら、基本的にイチャラブゲーは、今のフルプライス作品で多く見かけるジャンルですからね。
グラフィック・システム・ボリュームに秀でたフルプライス作品と比較し、本作にそれをも凌駕する何かがあるとまでは、個人的には思えませんでした。
例えば原画も、原画家の他の絵は良いと思えるし、本作もサンプルとか一部の絵は良いのですが、中には何か膨張しているようなアンバランスなのもあり、本作に限ってはあまり良いと思えませんでしたし。
ロープライスであることを考慮しても、ちょっとボリュームは少ないですしね。
その少ないボリュームの中で、比較的Hシーンが多いので、そこは人によってはプラスになるのでしょうが、逆から見ればイベントが少ないということにもなりますから、イチャラブ的にも一概に良いとも言い切れないのでしょう。
<評価>
決して悪い作品ではないのですが、あまり得るものもなかったかなということで、個人的には凡作にしておきます。
もっとも、最近の作品は男女の片方が一方的に優位な作品が多く、それに嫌気が刺したり飽きたりしている人もいると思います。
対等な関係で癒してくる本作は、その点が違うともいえるわけで、最近のエロゲに上記のような不満を感じているならば、癒しとなって思いの外にツボにきて楽しめるのではないでしょうか。
ランク:D-(凡作)
Last Updated on 2024-09-27 by katan
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