『コ・コ・ロ…II』は2000年にWIN用として、Aaruから発売されました。
販売禁止で話題になった『コ・コ・ロ…』の後継作になります。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
スポーツ万能で誰もが羨む絶世の美男子久遠寺昴(主人公)。
そんな彼は、会社の社長である父と、教師だった母から愛情をいっぱいに受けて育った。
しかし、最近になって、まるでデジャビュのような、どこか現実味のある夢に悩まされるようになっていた。
その夢は、いったい何を意味するものなのか…!?
<感想>
作品の持つコンセプトを引き継いだという意味での続編であり、前作『コ・コ・ロ…』とはストーリーはつながっていませんので、本作からのプレイでも問題ありません。
前作は、近親姦やらBL要素やら、いろいろ過激な要素があり、販売禁止にまでなった作品でした。
市川小紗さんの描くキャラと相まって、他にはない雰囲気の作品でしたよね。
本作には前作のような話題性はなく、インパクトが薄まったのは間違いないのでしょう。
本作の原画は前作と異なり、影崎夕那さんになります。
影崎夕那さんのキャラデザも普段は凄く良いのですが、このシリーズの持つインモラルさという観点からは、前作の市川さんのキャラデザの方が適しているようにも思います。
したがって、インモラルさやグラフィックといった、前作の一番の特徴の部分は、残念ながら本作の方が劣ると思います。
もっとも、上記のような過激な要素に注目が集まりがちですが、実は『コ・コ・ロ…』にはもう一つ特徴がありました。
それは、ゲームデザインの部分であり、主人公の属性をかえることにより、ストーリー展開に変化を及ぼすというものです。
また、『コ・コ・ロ…』は、上記のとおり、過激な設定や、市川小紗さんの綺麗なグラフィック等、いくつも特徴がある作品です。
それにもかかわらず、名作と語り継がれていないのは、ストーリーやゲーム部分の作り込みが甘かったからなのでしょう。
本作は、その前作の弱かった部分については成長しており、一つの作品としては、十分楽しめる内容になっていたと思います。
<評価>
総合では佳作といえるでしょう。
設定や絵といった前作の持つインパクトを期待すると、おそらく本作は物足りなく感じてしまうのでしょう。
私はインパクトを重視しがちですので、本作は前作より1ランク劣ると感じてしまいました。
もっとも、主人公の属性をかえることで展開が変わる作品というのは、今でもあまり見かけないタイプと言えますし、他の作品にはない独特の雰囲気があります。
過激さという見た目の部分だけではなく、ノベル「ゲーム」として総合的に楽しもうとするならば、必ずしも前作に劣るものではなく、十分楽しめるのではないでしょうか。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2025-01-29 by katan
コメント