韋駄天いかせ男3 戦後編

1989

『韋駄天いかせ男3 戦後編』は1989年にMSX2用として、ファミリーソフトから発売されました。

韋駄天いかせ男も、この作品で3作目。
よくこんな色物ソフトをシリーズ化したものですが、でも本作をやっていると、その甲斐もあったように思えてきますね。

<概要>

ゲームジャンルは、一応ノベル系ADVになるのですが、基本的には2桁の数字を3つ並べて文章を作る、言葉合わせゲームとなります。
言葉の組み合わせによりゲージの値が変動し、一定値以上になると先に進めるという構造です。


基本的なゲームシステムは初代『韋駄天いかせ男』から変わっていませんので、詳しくは『韋駄天いかせ男』の記事を参照ください。

本作も、それぞれ各100個の言葉を3回組み合わせることで進行するのですが、毎回言葉が変わりますからね、よくこんなの作ったものです。
もちろん、言葉のセンスは今回も抜群で、にやりとさせられっぱなしでしたね。

ちなみに、今作は前作よりゲージが溜めやすく、スムーズに進行できたために苦痛も少なかったように思います。
もっとも、単に私が本作のプレイ時は運が良くて、それでラッキーが続いてゲージが早く溜まっていっただけかもしれません。
ここら辺は特に検証したわけではないですし記憶も曖昧になっているので、正直良くわからないですけどね。
何となく私は楽に感じたってことですから。

<感想>

今回の舞台は、戦後間もない頃です。
GHQ占領下の復興期になるわけですね。
これまでのシリーズ作品の特徴となるシュールなギャグと、電波な展開が混ざったテキストは、戦後の混乱期という状況と相まったことで、より一層カオスな雰囲気になっています。
一番いかせ男らしさが活かせる舞台・設定でもあり、まさに本領発揮と言えるでしょう。

まぁ、ちょっと悪ノリしすぎたというか、風刺が効きすぎていますので、大丈夫かコレ、やばくないのかとか思っちゃいましたけどね。
おっさんや女子関係なしに「いかせた」挙句、最後は確か北○鮮に拉致されて終わりだったように思いますし。

<グラフィック>

1作目の頃は、もう少し可愛い女の子をいかせようって姿勢があったのですが、作品ごとに美少女ゲームらしさを放棄していったようにすら思えますね。

美少女かという視点で見ると、癖がありすぎる絵なのでしょう。
もっとも、ストーリーの持つ雰囲気は上手く表現できているわけで、一つの作品と考えれば、本作には合っているのだと思います。

<評価>

総合的には、長所だけを見れば前作と同程度か、やや上ってところでしょうか。
主観的な好みだけだと、前作の方がやや好きでもありますが。

しかし、本作のほうがテンポ良く進行したので、全体としてはこちらの方が上なのかなと。

一本は名作として残しておきたいシリーズではありますので、そうした事情も含めて、本作を名作としてます。
あまり人前で好きだと言えるタイトルではないのですが、とても印象に残る作品でしたね。

ランク:A(名作)

Last Updated on 2025-05-13 by katan

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