『は~とふるママン』は2016年にWIN用として、アリスソフトから発売されました。
人妻ものはこれまでも何本か発売されていたのですが、今作ではついにママものになります。
<概要>
ゲームジャンルは一応ADVなのですが、ちょっと複雑です。
まぁ、アリスの作品をプレイしてきた人であれば、いつものやつと言えば分かると思います。
商品紹介・・・ついにアリスソフトからママものが発売だ!
妻みぐい・妻しぼり・母娘乱館と、「人妻」に人生を捧げた風麟が、今度はママ(義母)ものに挑戦します!
原画は超昂シリーズやぱすてるチャイムシリーズのおにぎりくんが担当!
父親の再婚相手(ママン)に甘えて癒されよう!
ママンからの際どいスキンシップに、やがて我慢も限界に!
さらに、魅力的なママンは、他の男たちのターゲットにも!?
自分の行動でママンの運命が変わる母性愛堪能ADV!
<感想>
義母である汐梨さんに、ひたすら甘えるという作品ですね。
これまでにも人妻特化の作品はありましたが、それをママものにしたという作品です。
特にゲームシステムに関しては、『母淫乱館』や『妻みぐい3』と似ていることもあり、システム面からは後継的な作品ということもできるのでしょう。
また、人妻ものとママものというメインジャンルの違いはあれど、作品内に寝取りと寝取られとが混在している点でも、上記の『母淫乱館』や『妻みぐい3』と同様です。
かかるアリス特有の寝取り寝取られが混在した構造は、人によってはキャラがぶれて見えてしまうおそれもあり、そのため、汐梨さんにはまりきれない人も一定数いるかとは思います。
これはもう、構造上仕方ないですね。
それさえ気にしなければ、作品全体を通してみると、その包み込んでくれるような雰囲気が十分に出ていますし、汐梨さんに甘えて癒されることができると思います。
<原画>
本作の原画はおにぎりくんになります。
おにぎりくんのデビュー作である『アトラク=ナクア』を初めて見た時、こんな原画家がいるのかと思い、個人的にはとても衝撃的でした。
その後の『ダークロウズ』も非常に大好きでした。
つまり、90年代後半において、おにぎりくんは私にとって最も好きな原画家でした。
ただ、それ以降は、実はそれ程好きでもなかったりします。
おにぎりくんのエロ重視作品というと、エスカレイヤーやハルカがあり、それらも一般的には人気があるのですが、その一般的な人気ほどには、私は、あまりはまれなかったのです。
あまり深く考えたこともなかったのだけれど、今あらためて考えるならば、私はおにぎりくんの描く色気のあるキャラが好きなんでしょう。
『アトラク=ナクア』の初音は、見た目こそ若いですが、それでも十分な色気を持っています。
『ダークロウズ』にいたっては、ティアリスにエレーヌに女将軍と、方向性の異なる色気を持つヒロインらが一杯いました。
エスカレイヤーやハルカは、その辺がもの足りなかったんです。
本作の汐梨さんは、色気を前面に出すタイプではなく、母性であたたかく包み込んでくれるタイプの女性ではあります。
とはいえ、それはそれで、そういうタイプの女性としての、大人の女性としての魅力・色気を感じられたわけで、プレイしていて、あぁ~これだと思いました。
おにぎりくんは、作品数自体は結構な数になるものの、「大~」シリーズなど、アリス内でも大作と呼ばれるような作品を担当することが多く、それらの作品では個々のヒロインが深く掘り下げられません。
特定のヒロインを掘り下げる作品の場合、上述のようにゼロ年代は炉利っぽいヒロインが多かったため、本作のように良いなと思える作品に出合えるまで、15年以上もかかったのです。
そういう意味では、長かったな~、
でも待ってて良かったな~と思える作品でした。
まぁ、個人的な好みでいうならば、エレーヌが少年の筆おろしをするシーンのような感じで、一本作り込んでくれた方が嬉しいのですけどね。
でも、市場での需要を考えるならば、本作のようなあまあまなママンの方が良いのでしょうね。
<ゲームデザイン>
というわけで、部分的にはとても満足できた作品なのですが、ネックとなるのは、やはりゲームデザインですね。
これは単に私が不満を抱いたというだけでなく、おそらく皆が一番不満を抱きやすいところでもあると思います。
上記のように本作は、『母淫乱館』や『妻みぐい3』と似たシステムになっています。
そして本作は、難易度の高さはそのままに、それら作品よりもシンプルな構造になっているのです。
シンプルになったことから、ゲームとしての面白味は減り、単調な作業という側面が強くなってしまいました。
それでいて難易度の高さだけはあるものだから、余計にも面倒に感じられやすいのです。
そもそもエロ重視の作品で、そんなに高い難易度が求められるのかという問題もありますしね。
ゲームシステムのせいでテンポが悪くなり、せっかくの内容の持つ魅力が損なわれてしまったことは、非常にもったいないことだと思います。
元々そんなに評判の良かったシステムでもないと思いますし、そのシステムをマイナーチェンジする必要もないと思うわけでして。
次回は、もう少し抜本的に変えて欲しいですね。
<総合>
本作はミドルプライス相当の作品であり、価格を前提にすればCG枚数とかも十分と言えるでしょう。
総合では良作としておきますが、これは私がおにぎりくんのキャラに対し、
ある種の深い思い入れがあり、その念願がようやく叶ったということも加味しての点になります。
その点を除けば、佳作としていたかもしれません。
今回は人妻でなくママものであり、本来なら新鮮に感じられるはずなのに、マイナーチェンジされたゲームシステムのせいで、全体の新鮮味までもなくなって感じられたのは、大きなマイナスでしたからね。
まぁ、本作を楽しめるか否かは、良くも悪くも汐梨さんを好きになれるかにかかってくるので、体験版で抱いた印象が作品全体の評価にも直結しやすいのかなと。
その意味でも、購入を悩んでいる人は、まず体験版をプレイしてみた方が良いと思いますね。
ランク:B-(良作)
DL版
Last Updated on 2024-04-18 by katan
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