幻燐の姫将軍2 ~導かれし魂の系譜~

2003

『幻燐の姫将軍2 ~導かれし魂の系譜~』は2003年にWIN用として、エウシュリーから発売されました。

幻燐の姫将軍シリーズの2作目になります。

<感想>

続編物なので前作を知っていた方が楽しめるのですが、きちんと前作のフォローもなされていますので、本作からでも大丈夫かと思います。
前作のフォローがなされているのは良いことですね。
続編物はどうしても新規者には敷居が高いものですが、こうした配慮があると新規者でもやってみようって気になれますから。

ゲームジャンルは典型的なシミュレーションRPG。
私はアダルトゲームだからといって特別視しません。
だから普通に楽しめるけれどそれ以上でも以下でもないって感じですが、純粋なSRPGで一般ゲー並に楽しめるアダルトゲームとなると、近年ではほとんどないかと思います。
アダルトゲームのSRPGをやりたいって人がいれば、ゼロ年代に入ってからだと、やっぱりエウシュリー作品になるでしょうしね。
そのため、アダルトゲームに限定するという立場からは、この作品は大きな意味を持った作品でした。

ボリュームも非常にあると思いますので、SRPG好きならかなり楽しめるように思います。

また、本作は各国のお姫様が出てきます。
私はお姫様属性があるので、これはもうドンピシャでしたね。
好みとも合致していたし、ここ数年では一番楽しめたSRPGってことで、近年のアダルトゲームのSRPGを代表する作品と言えるでしょう。

ただ、私の好みを除けばストーリー自体は普通ですし、システム面も前作のマイナーチェンジでしかないわけでして。
当初は名作としていたのですが、1ランク下げました。
何というか、ボリュームが増えただけって感じで、ワクワク感が足りないのですよ。
良くも悪くも正当進化系であり、それ以上でもそれ以下でもないのです。
プレイ時はとても楽しかったはずなのに、今となってはほとんど印象に残らないというのも、完成度は高まったけど個性や独自性が乏しいからということなのでしょう。
もう1つ突き抜けた何かが欲しかったわけで、名作に限りなく近い良作止まりって感じなんですよね。

エウシュリーのゲームは、どの作品も単純には面白いのですが、ジャンル的にはゲーム機によくあるもので独自性は感じられません。
似ているだけにゲーム機のRPGやSRPGの良い作品と比べざるをえないし、そうなると物足りなくなってしまう。
その分アダルト性とか他の要素で補えば良いのですが、大抵の場合、特に最近の作品なんかは、アダルト性もストーリーもとってつけたものなので評価しにくいのです。
現在のアダルトゲーム市場という枠内の中だけで考えれば、エウシュリーは非ADV系を作り続ける貴重なところなのでしょう。
しかし私のように垣根を設けず区別しない立場からは、何とも中途半端に感じてしまうところなんですよね。
もっとも、そう強く感じてしまうのは、むしろ最近の方が強いわけでして。
幻燐2ではキャラの頭身も高くエロさも感じられましたし、まだ後の作品よりアダルト性があったので、後の作品よりもずっと好きなんですけどね。
個人的にはエウシュリーはこの頃までが好きだった感じで、一番の代表作と聞かれると今でも幻燐2の名が浮かぶのです。

ランク:B(良作)

Last Updated on 2025-06-02 by katan

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