『下座蟲 -ゲザムシ-』は2002年にWIN用として、FLADYから発売されました。
TAMAMIさんの作品ということで、注目した作品でした。
<概要>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
ほとんどノベルゲーとかわらないのですが、移動場所をコマンドで選択していくタイプになります。
概要・・・
天下無敵の主人公の権力に美少女達が土下座する18禁アドベンチャーゲーム。
超巨大財閥の御曹司である主人公は、ひとときの休暇を楽しむために生家へと帰ってきた。
庶民の生活を観察するため気ままに街をぶらつくのだが、そこで様々なトラブルに巻き込まれ困っている美女達に遭遇する。
だが、圧倒的な権力を持つ主人公にとって、それらを解決することはたやすいことだった。
彼は強大な権力を駆使して、次々に問題を解決してしまう。
そして、主人公は感謝する女性たちを次々に自らの屋敷に招き入れ、彼女達を毒牙にかけ、エッチなお礼を堪能していく・・・。
箱入りお嬢様、メイド、学生、スポーツ娘、アイドル、メガネっ娘、
人妻など12名が登場。
<感想>
FLADYというブランドは、僅か3作品しか発売していないのですが、どれも個性的な作品ばかりだったように思います。
特に3作目の『水仙花』(2005)は、メタゲーが好きな人であれば、一度はプレイすべき作品と言えるのでしょう。
本作は、そんなFLADYの2作目の作品になります。
もっとも、本作について言うならば、FLADYというよりは、むしろライターのTAMAMIさん目当てというプレイヤーの方が、おそらく多かったのではないでしょうか。
TAMAMIさんの名前が有名になったのは、『好き好き大好き!』(1998)という作品でした。
萌えゲー全盛時に、ヒロインの顔を隠すという、いわばアンチエロゲという作品だったのです。
『好き好き大好き!』は早い段階からプレミア化していましたが、その独特過ぎる内容に、多くのユーザーが衝撃を受けたものでした。
ちなみに、今プレミア化している作品の多くは、正直なところ、私はプレイする価値はないと思っています。
ただ、『好き好き大好き!』(SSD)については、エロゲユーザーであれば、一度はプレイしてもらいたい作品だと思っています。
TAMAMIさんは、様々なタイプの作品を作っていますし、ゼロ年代に入ってからはBL方面に移ってしまいましたが、やっぱりSSD路線の方に期待したくなるわけで、それで本作にも興味を持ったわけですね。
前置きが長くなってしまいましたが、実際にプレイしてみたところ、本作は、まずは街をうろつき、そこで出会った野郎どもは殴り飛ばし、女の子たちは誘って屋敷に囲い入れて寵愛するという、誰しも一度は夢見るようなシチュを実現した作品になっています。
野郎どもを殴ると、きちんとCGや効果音もあるので、やっていてスカッとしてきます。
また、様々なタイプの女の子を囲っては好き放題にHするということで、ストレスの溜まっている時にプレイすると、良いストレス発散になると思います。
ただ、上記のような作品なので、タイトルやパッケージから連想しそうな、いわゆる鬼畜系の作品とは異なるのです。
鬼畜な行為はしていますが、その対象は野郎どもなので笑
また、TAMAMIさんが書いているだけあり、テキストも安定していますが、本作はエピソードの集まりといった感じで、骨となるストーリーもありません。
エンディングにしても、期間制限とかもなく、全てのエピソードを見終わったら終わりという感じですからね。
そのため、TAMAMIさんによる濃厚なストーリーを期待してしまうと、コレジャナイ感が強くなってしまうかと思います。
結局のところ本作は、90年代半ばのWIN初期の頃に、一部の中小ブランドから発売されていたようなタイプのヌキゲー、例えば『発情生』とかそんなタイプの作品ですね、それをTAMAMIさん風に仕上げたという作品なのでしょう。
<評価>
期待していたものとは異なってしまいましたが、これはこれで1つの方向性としてありなのでしょう。
ただ、最初は結構楽しくプレイできていたのですが、ちょっと単調に感じてしまいましたので、総合では佳作とします。
凄い作品とかではないのですが、ゲームなのだから気軽にストレス発散をしたいとか、実はWIN初期のマイナーゲー好きなんだよなって方であれば、結構楽しめるのではないでしょうか。
ランク:C-(佳作)

Last Updated on 2025-04-29 by katan