ダンジョンキーパー

1997

『ダンジョンキーパー』は1997年にWIN用として、エレクトロニックアーツ・スクウェアから発売されました。

鬼才ピーター・モリニュー率いるブルフロッグが開発した、同名作品の日本語版になります。

<概要>

ゲームジャンルはダンジョン作成経営SLGになります。

プレイヤーは悪側のボスであるダンジョン・キーパーとなり、ダンジョンを作って罠を張ったりモンスターを配置することで、進入する正義の勇者たちを撃退するというゲームでした。

<感想>

ここを訪れる人はアダルトゲームで例えた方が分かりやすいかもですが、ダンジョンキーパーを簡単にして単純化したのが、『巣作りドラゴン』って感じになりますかね。
一方で、アダルトゲームなんぞ知らん、俺は88時代から生粋のSLG好きなんだって人もいるでしょうが、そういう人には『PRODEUCE(プロデュース)』みたいなのと言えば、分かりやすいかもしれませんね。
まぁ、『プロデュース』はダンジョンに進入する者を誘導するゲームで、ダンジョンに進入する者を撃退する『ダンジョンキーパー』とは、若干方向性が違うことは違うのですが、見た目の印象が同じってことですね。

このゲームの面白さの第1点は、ダンジョン作りと罠張りの面白さにあります。
RPGでは、ダンジョンは攻略する対象でしたが、それを自分がやるわけですね。
ここはセンスが問われるところでもありますが、だからこそ上手く作れたときには快感にもなるわけです。

もっとも、このゲームは事前に作っただけでこと足りる作品ではありません。
ダンジョンに張った罠だけでは、どうしても突破されてしまいます。
そこで大事になってくるのが、モンスターの存在になります。
モンスターは種類もたくさんあり個性豊かなのですが、育てることで更に強くなります。
また、捕まえて死なせた勇者をスケルトン化させたり、獲得手段も様々だったりします。
そうして得たモンスターにしても、必ずしもプレイヤーに忠実に動くわけでもないんですね。
プレイヤーはそのダンジョンの親玉でしかないので、食料がねぇ~って不満を言ったり帰ったり、さぼったりするやつもいますから。
だからモンスターがきちんと働くような環境を整備したり、サボってるやつに喝を入れたりと、結構やることが多いのです。
ゲームはリアルタイムで進行しますから、余計にも大変なんですね。
捉えようによってはRTSともなるのでしょう。
この運営の要素がダンジョン作成と並ぶ本作の鍵であり、いや、むしろこの運営部分こそが最も熱い場面なのでしょうね。
(余談ですが、本作が好きでその理由が悪の親玉である点というならば、同じようなシチュの巣ドラも楽しめるでしょう。
しかし、DKのある意味最も熱いRTS的な運営部分がごっそり欠けているので、その部分が好きな人が巣ドラをプレイするとガッカリすると思います。)

まぁ全く同じ路線がないという点ではオリジナリティも高いのですが、迎え撃つゲームは決して皆無でもなかったわけで、その点で若干インパクトは薄れるのかもしれません。
でも、それ以上に作り込みや完成度が高かったわけで、SLGが大好きで目が肥えて厳しい人でもかなり楽しめると思います。
グラフィックも良かったですし、総合的に見ても非常に秀逸な作品でしたね。
この系統の代表作であり最高傑作でもあるので、できれば多くの人にプレイしてもらいたいものですね。

ランク:A(名作)


ダンジョンキーパー

Last Updated on 2024-12-03 by katan

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