『Dの食卓』は1995年に3DO用として、三栄書房から発売されました。
制作はワープで、脚本はあの妙にメディア露出の多かった人ですね。
<感想>
ゲームジャンルは今で言うFull Motion Videoで、当時はインタラクティブムービーと呼ばれていたものですね。
動画を見るのが主で、そこにたまに介入するって感じです。
私はムービー系のゲームも好きで良くプレイするのですが、当時の技術だと実写にCGを交えたムービーの方が綺麗だし、素直に楽しむことができます。
でも、表現方法が1つである必要はありません。
3DCGを用いたムービーにどれだけの可能性があるのかは、当時非常に関心を抱いていたところでもありました。
そういう意味では、望んでいたものは得られたように思いますし、及第点ではあったのかもしれません。
ただ、ストーリーは大して面白いものでもなかったですし、何より問題だったのは総合的なゲームデザインでした。
というのも、このゲームは映画を意識したのか、プレイに2時間という縛りがあり、しかもセーブ・ロードも不可という仕様だったのです。
こういう構造が、どうにも気に入らなかったんですね。
いや、ムービー系のゲームはどうしても短くなりがちでしたし、中には2時間もかからないのもざらにありました。
上記のようにムービー系のゲームも好きでしたから、プレイヤーの介入の幅が少ないことも問題ありません。
たぶん1つ1つの要素だけなら大した問題でもないし、特に気にもならなかったんでしょうけどね。
全てをひっくるめると、どうしても押し付けられた感じが強かったもので。
狭い枠に自分から入っていくのは構わないのですが、最初から狭い枠に押し込められるのは嫌なのですよ。
プレイヤーに強いるような思想、映画に対するコンプレックスのようなものが全体から強く感じられて、それがどうにも気に入らなかったようです。
<評価>
まぁ、そういう主観的なものを除けば、グラフィック面は十分にプラスなのでしょう。
でも、ストーリーや世界観は平凡でしたし、ゲーム部分や細かなシステム周りも弱いですし、その他の面はやっぱりいろいろ物足りなかったわけで、PCの洋ゲーをやってた方がいいやって思えてしまった作品でした。
そういうわけで、総合でも凡作とします。
ランク:D(凡作)
Last Updated on 2024-10-25 by katan
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