『G線上の魔王』は2008年にWIN用として、あかべぇそふとつぅから発売されました。
『車輪』があまりに酷かったのでスルーするかとも思ったのですが、テキスト自体は合っていましたし、何となく絵に惹かれたことから、下手な設定を作らなければ化けるかなと思い購入した作品ですね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
あらすじ・・・
真冬。粉雪の舞う大都市に’魔王’が出没した。望みは、無論、人間社会の崩壊である。
主人公・浅井京介は、学園に通うかたわら、養父のビジネスを手伝って、存外な大金を動かしていた。
倣岸な養父に影響を受けた彼は、才能を余すところなく発揮して、ついには有名企業のブレインとしての顔を持つようになっていた。
けれど、彼は普段はクラシックを愛するひょうきんで明るい青年である。
クラスメイトの椿姫と義理の妹の花音、親友の栄一に囲まれながら、楽しい学園生活を送っている。
そんな京介の平凡な日常にも、危機が迫っていた。
花音の出場するフィギュアスケートの全国大会が脅迫され、椿姫はずっと守ってきた住居から立ち退かされる。
学園では謎の集団が人質を取って立て篭り、市内でも裕福層の子供たちが次々と失踪していく。
一連の事件はすべて、地下都市を根城とする’魔王’の仕業だという。
そんなとき、一人の少女が訪ねてくる。
少女は、正体不明の’魔王’をあぶりだすべく、頭脳を駆使した心理戦をしかけていった。
流れるような長髪の美少女、宇佐美ハル。
彼女こそが、京介の忌まわしき少年時代を、ともに戦ってくれた’勇者’だった。
十年ぶりの再会――いま、命をかけた純愛ドラマの幕が上がる――
<感想>
グラフィックは購入動機の一つでもあったのですが、結構良かったですね。
これだけで長所と言い切るのは難しいかもしれませんが、好印象ではありました。
サウンドも同様で、これまた結構良かったです。
問題はストーリーですね。
内容的には、広い意味ではミステリーになるのかな。
前よりは欠点が減ったという意味では、『車輪~』よりはよくなっています。
ただ、成長したというより設定が変わったことで、粗が出にくくなっただけとも言えますけど。
前作よりは良くはなっていますが、相変わらずチグハグです。
感動させるシーンとか、部分的には上手いんですよね。
ヒューマンドラマならヒューマンドラマで、キャラを書くことに専念すれば良い物になりそうなのですが、物語を書きたい感じでキャラは従的なために、どうしても中途半端な感じになっています。
加えて、無駄に電波っぽかったりアホっぽかったりで、そこでも違和感が生じてしまいましたし。
まぁ、細かい所はあまり大きな問題でもないのでしょうけどね。
本当に引っかかるのは、大きく2点になるのでしょう。
1つ目は、ライターは「場面」を描くことはとても上手いのですが、1つの「物語」としては矛盾や綻びが非常に多いことです。
だから物語が長くなればなるほど、プレイすればするほど、とにかくチグハグな印象を抱いてしまうのです。
アニメで言うとガンダムの種死でも見ているような、盛り上がる部分もあるのに全体ではグダグダな感じなのです。
矛盾や綻びが気にならなければ盛り上がれるのかもしれませんが、あまりに酷いために長所にもなりえたはずの「場面」も、結果的に楽しく感じられないのです。
2つ目は、『車輪』といい今回といい、ライター持っていきたい方向は分かるものの、作中の設定に対してライターの知識・常識力が全然伴っていないことです。
一番気になるのはこの部分でしょうね。
っていうか、普段はライターがどんな人かは気にならないのですが、このライターはちょっと気になるんですよ。
何ともそこそこ文章の上手い中学生が書いたようで、実にアンバランスですから。
<評価>
総合では凡作ってところでしょうか。
ストーリーのマイナスが大きいので駄作でも構わないのですが、絵と音は結構良かったですし、車輪よりはましってことで、区別する意味あいで凡作としておきます。
まぁ、出来としては前回より良くはなっているのですが、前回はもしかしたらって期待も僅かにあったのに対し、今回はライターの底の浅さへの失望感が更に強まってしまいました。
期待もしていたのですが、とても残念でしたね。
ランク:D(凡作)

Last Updated on 2026-05-24 by katan


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