豚の如き山賊に捕らわれて処女を奪われる巨乳姫騎士&女戦士 ~絶対チ●ポなんかに負けたりしない!!~

2013

『豚の如き山賊に捕らわれて処女を奪われる巨乳姫騎士&女戦士 ~絶対チ●ポなんかに負けたりしない!!~』は2013年にWIN用として、エレクトリップから発売されました。

選ばれなかったヒロインの行く末は・・・

<概要>

ゲームジャンルはノベル系のADVになります。

過去作をプレイした方は分かると思うのですが、システムはいつもの仕様です。
つまりチャートが細かく表示され、好きなシーンから楽しめる代わりに、セーブ&ロードがないというシステムです。
実質的な支障はないはずですし、セーブする手間が省けるので、むしろ多くの人には便利と思うのですが、ピンポイントでここでセーブがしたいというこだわりがある人には、少し不便に感じるかもしれません。

あらすじは下記の通り。
その日、ひとつの国が滅びた。
亡国の王子を守りつつ、逃避行を続ける姫騎士アンリエッタと女戦士のヘルガ。
しかし一行は、山賊共の卑劣な罠へとかかり、その身を捕らわれてしまう。
王子を人質に取られ、抵抗を封じられる二人。
そんな彼女らへと、山賊共は容赦なく欲望をぶつけ、心と身体を貶めてゆく。
やがて度重なる凌辱によって心を病んだ姫騎士は、王子を我が物とする為に、悪魔へ魂を売り渡してしまうのだった……

<感想>

ライターであるHAINさんの作品はいつも癖があるのですが、まずは注意点から。
タイトルを見ると、山賊が姫騎士や女戦士を犯す。
でもヒロインは中々屈しない・・・という作品のように連想されます。
まぁ「豚の如き山賊に捕らわれて」という部分は合っているのですけどね。
問題はその後の肝心な部分であり、姫騎士の方は墜ちるまでではなく、墜ちた後の変化に重点が置かれていますので、即墜ちに近く、墜ちる過程という観点では弱いです。
だから中々墜ちない強気なヒロインを求めてプレイすると、何だこれはと不満を感じやすいでしょう。

そしてもう一方の女戦士の方なのですが、本作はストーリーが完全に一本道であり、女戦士は「王子」とのHシーンの割合が非常に高くなっています。
「豚みたいな下衆な野郎に女戦士が犯されるシーン」を求めていると、そんなシーンほとんどないよって不満が出てしまいます。
そういう意味では、若干タイトルに偽りありと言えるのかもしれません。
何れにしろ、以上の点だけを期待する人は注意が必要でしょう。

他方で、本作には良い点もあります。
まずは王子が虐げられたり「チン切り」までされてしまうので、引く人は引いてしまうでしょうが、マゾ向け作品が好きな人が喜びそうなシーンが幾つかあるのです。
この王子はショタなので、ショタ好きでドMであれば尚楽しめるでしょう。

それと、王子の姉でもある姫騎士の変貌ぶりが良かったですね。
完全に悪墜ちしてしまいますので、気高き騎士からのギャップが良かったです。

ややこしいのは、実はここからでして。
HAINゲーは過去作なんかだとメタ構造を含む作品が多いのですが、本作ではそういう癖はほとんどありません。
いつもだと過去作を知らない人は戸惑いそうな箇所があるのですが、今回は過去作を何も知らない人でも違和感なく楽しめると思います。
個人的にも素直に楽しめた感があり、今回はその点は良かったと思います。

ただね、あの手この手と様々な角度からメタネタを扱ってきた人ですからね、ニトロの同年のメタ要素を含んだ作品なんかも知っているはずだし、それに対して先駆者としていろいろ思うこともあるだろうとか邪推してしまいます。
ニトロのあれはメタ要素を含みつつ、二人のヒロインのどちらを選ぶのか、選ばれなかったヒロインはどうなるのという要素が含まれます。
本作は露骨にはメタ要素はないのですが、選ばれなかったヒロインはどうなるのという部分に着目しているんですね。
具体的には、姫騎士は犯されてしましますが、その犯されたことを理由に悪墜ちしていくのではなく、王子と女戦士が結ばれた、自分は選ばれなかったということにショックを受けて、それで悪墜ちしていくわけです。
選ばれなかったヒロインのその後という題材に対して、HAINさんならこう表現すると示したのが本作なのでしょう。

場外乱闘大歓迎ってわけではないですが、何かの題材に私はこう考える、俺はこう考えると、クリエイターが競って作品を出すのも面白いかもしれないし、そういうのが好きな人もいるでしょう。
エロゲ業界に足りないのが活気であるならば、少しでも話題性のあることは歓迎すべきなのでしょうし。
まぁ発売日が近いので、今回はたまたまネタが被ってしまっただけなのでしょうが。

個人的には、一つの作品だけで知った気になるのも変だと思いますからね。
本作をプレイする前には、ニトロのあれをプレイすべきだと思うし、ニトロのあれでメタがどうのこうのと語り出すならば、その前にHAINゲーはプレイしておけよと思うのですけれど。
国定教科書みたいに、全員がプレイしておくべきエロゲなんてものは、個人の幻想であり不毛な話なのでしょう。
しかし、特定ジャンルでつながりも見える範囲では、この作品もやっておけという話もありだと思いますね。

<評価>

いつも同じようなことを書くようになってしまうけれど、本作もラストにややこしい終わり方を用意してみたり、ライターの頭の中にはやりたいことが一杯詰まってそうなんですけどね。
実際には、本作も低価格商品の少ないボリュームで描写が不足気味だし、一本道であるために選ばれなかったヒロインが既に決まっていたりと、もの足りなさを感じてしまいます。
不満を書くことも多いですが、フルプライスで作れば化けるかもという、半分は期待の裏返しでもあるのですよ。

もっとも今回は変な癖もないですし、姫騎士の変化っぷりとか、チン切りを伴うマゾ向け要素など、結構楽しめた部分もありましたので、総合でも佳作としておきます。

低価格商品ではなく、予算と時間を与えてフルプライス作品にしたら、何れ化ける可能性もあるように思うのですけどね。
ライターが何か仕掛けたいという姿が絶えず見え隠れするだけに、いつも低価格商品で消化不良に終わってしまうのが、少し勿体ないようにも思うのです。

ランク:C-(佳作)


豚の如き山賊に捕らわれて処女を奪われる巨乳姫騎士

Last Updated on 2024-11-05 by katan

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