『財閥銀行 帝都野望篇』は1992年にPC98用として、メディアファクトリーから発売されました。
1800年代末期の明治期から、2000年の平成時代までを扱った経営SLGでした。
<概要>
ゲームジャンルは経営SLGになります。
制作したのは斎藤由多加さんという人で、後に経営SLGの名作である『The Tower』や、これまた奇抜で斬新だった『シーマン』を手がけています。
<感想>
さて、実はこの財閥銀行をやったのはかなり後だったりします。
いや、何か仰々しいタイトルには惹かれてはいたんですけどね、
何度も手には取ってみたのですが、パッケージ裏とかにある凄く地味なゲーム画面を見ていると、どうにも最後の踏ん切りがつかなかったもので。
斎藤さんは他にも個性的な作品を作っていますし、優れたクリエイターの一人なのでしょう。
そのため、今なら名前で購入ってのも十分ありうるのでしょうが、本作は、おそらく最初に出したであろうゲームなんですね。
だから判断がつかなかったわけです。
そういうゲームですので、見た目はかなり地味です。
SLGで見た目を中心に据える人はまずいないでしょうが、やっぱり物足りなさは残ってしまいますかね。
内容的としては、経営SLGになります。
舞台は東京、時代は1800年代末期の明治期から、2000年の平成時代にまで及びます。
これが出たのは1992年なので、発売時にはちょっと先の未来まで扱った作品となるわけですね。
経営SLGと言ってもいろいろあるわけですが、大財閥を作るため銀行業を中心に、各種事業に手を出すことになります。
経営SLGは、比較的何かに特化した作品が多いので、こういう幅広いゲームは当時だけでなく今でも珍しいのではないでしょうか。
ゲームは現実の東京を舞台としていますので、歴史上に起きた事件やイベントも多数発生しました。
結構シビアなゲームでしたので、その時々で正しい判断をしないと苦しかったように記憶しています。
<評価>
発想の斬新さや、それに見合ったやり応えといった点は高く評価されるべきでしょうし、総合でも十分に名作と言えるでしょう。
ただ、私の基準ではグラフィック等も評価しますので、こういう良くできているんだけど地味なゲームは、どうにも点数が伸びにくいです。
したがって、SLGとしての内容だけに着目する人であれば、私以上にもっと楽しめるように思いますね。
地味だけど良い作品の典型例のようなゲームでした。
ランク:A-(名作)
Last Updated on 2024-08-25 by katan
コメント