淫声 ~うたごえ~

1999

『淫声 ~うたごえ~』は1999年にWIN用として、APPLE PIEから発売されました。

音声があることでゲームが成り立つという意味では、とても意義のある作品だったのかもしれませんね。

<概要>

商品紹介は以下の通り。
「素敵に鬼畜に、ハレンチレッスン!
プレイヤーである主人公は、ちょっと素敵にキチクなアイドルプロダクションの社長です。
高坂千恵というビッグアイドルを世に送るなど、主人公のプロダクション経営はうなぎ上り真っ最中!」

<感想>

主人公は芸能プロダクションの社長で、アイドルを育てることになります。
もちろん、アダルトゲームらしくH混じりの特訓なのですけれど。

そういう内容なので、ジャンルは育成ADVとなります。

まぁでも、ストーリーやゲーム部分に関して言うならば、とりたてて特徴のない作品なのでしょう。
凡作と判断されても仕方ないですしね。

<サウンド>

本作において最も重要なのは音声です。
音声が今では当たり前になっていますが、80年代からゲームをやっている人はずっと音声なしでゲームをやってきたので、別に音声なんていらないよって人も多かったでしょう。

とは言うものの、本当に音声を毛嫌いする人もほとんどいなかったと思います。
単に必要性を感じないから、そんな部分に予算をかけるくらいなら、もっとゲームの本質部分にお金を回してくれって感じで。
※だから嫌なら切ればという意見は、根本的にかつ激しく筋違いなのです。

まぁ私もそんな感じだったので、音声がゲームの本質であり、音声なしでは成り立たないようなゲームであれば、どんどん音声は入れてくれてOKなのですよ。

そういう意味では、音声なしには作品の価値が出てこない本作は、音声ってすげぇなと認識させてくれる大きな意義のあるゲームだったのです。

具体的に見ていきますと、本作は99年の発売になります。
いわゆる抜きゲーだと音声付も増えていましたが、シナリオ重視とかだと音声がまだ標準的でなかった時代ですね。

本作のヒロインらはアイドルを目指し特訓します。
レッスンはフェラしながら歌うなど、エロいレッスンばかり。
音声の必要性の1つはエロさの増大にありますが、他の抜きゲーにはないシチュでの音声ありなので、余計にもインパクトが増したものです。

そしてレッスンが終わるとレコーディングがあるのですが、レッスンの成否により流れる歌も酷いものになったりします。

テキストで酷い歌だと書かれても、何も伝わらないですからね。
伝説ともなった「キミの味方さファンキーミミ」も含めボーカル曲も多数あり、声のあるゲームの破壊力をまざまざと見せつけられたものです。
「キミの味方さファンキーミミ」を聞いたときには、全身からドッと汗が出てきましたよw
あれを聞いてしまうと、次に聞いた歌はどれも上手く聞こえます。
声の破壊力を感じると共に、声優さんも大変だなと思ったものです。

<評価>

ストーリーだけなら特に面白くないですし、何も知らないで今やったら、何だこのひでぇゲームはって思うかもしれません。
しかし、音声が必須でない時代に、音声に懐疑的なユーザーにすらも、これは音声なしでは作れないと思わせる作品を作ったという点で、それなりの評価はすべきなのかなと。
そのため、ギリギリですが良作としておきます。

そういや、PSの『キャプテン・ラヴ』も同じ年だったわけで、音声についていろいろ考えさせられる年だったのかもしれませんね。

ランク:B-(良作)


淫声 ~うたごえ~
淫声

Last Updated on 2025-01-15 by katan

タイトルとURLをコピーしました