My Merry Maybe (マイ・メリー・メイビー)

2003

『My Merry Maybe (マイ・メリー・メイビー)』は2003年に、PS2用としてKIDから発売されました。

ゼロ年代に入ってからADVで最も高い点を付けた作品であり、非常に大好きな作品でした。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
人の手によって生み出された、人の姿を持つ人ならざる者、レプリス。
それは社会に広く認知され、様々な分野において人間を支える存在となっていた。
暑くなり始めた5月のある日、大学生の岸森浩人は、中学校での教育実習に臨むべく都会から遠く離れた、漁業と農業を主な産業とする過疎の町「清天町」を目指していた。
わざわざ迎えに来てくれた校長先生の運転する軽トラに揺られ、町へと続く夜道を走っていた浩人は路上をさまよう謎の少女に遭遇。
倒れ込んだ彼女を保護し、町唯一の診療所に運び込んだ。診療所の医師である玉村先生からの処置を受けた彼女は翌朝になって目を覚ましたが、「レゥ」と名乗った彼女は所有者不明のレプリスである事が判明。
話し合いの末、彼女の所有者が見つかるまでの間、浩人がレゥを預かる事となったのだった。

<総論>

泣けちゃったんだからしょうがない。
一言で表すと、そんな感じでしょうか。

私はkeyの作品に高得点を付ける傾向がありますが、それはほとんど泣かないのにkeyの作品では泣いてしまうという、その希少性ゆえにです。
希少性があるから個性として高く評価するのであって、仮に自分の泣けたゲームが一杯あったら、あまり点は上がらなかったでしょうね。
そして、その私が本当に泣けたゲームって、keyの作品以外ではこの『My Merry Maybe』だけなんですよね。
それだけでも、凄くポイントが高いです。

もちろん、泣きゲーといってもいろいろあるわけでして。
私は本作のような、小さい子が一生懸命に頑張っている姿に弱いんですよね。
健気な姿がツボなんでしょう。

それから、泣きゲーと鬱ゲーって垣根が曖昧な部分もありますが、本作もまた両方にまたがる作品と言えます。
どちらかと言うと、本作は泣きゲーより鬱ゲーに近いかもしれません。

鬱ゲーにもまたいろんな種類がありますが、ヒロインにどんどん理不尽な不幸が降りかかってくるタイプの鬱ゲーは、私はほとんど評価していません。
そういうのって、いかにも作り話って感じがしちゃいますからね。

その点、本作は良かったですね。
前作にも言えることなのですが、ボタンの掛け違いというか連鎖的に繋がった上での鬱展開ですから。
理不尽さがなく、話が自然に流れていくんですよね。
そうだよな~そうなるよな~って頭では理解できていても、感情的には納得できない鬱な感じが何とも言えません。
これならば鬱ゲーもありだよなって、素直に見直したものです。

なお、本作は、ジャンル的にはSFものという側面もありますが、その方面に関しては若干煮詰めきれていない部分もあるかと思います。
生粋のSF好きがSFを求めるとイマイチに感じちゃうかもしれません。
むしろSFは、ほんのアクセント程度の一要素にすぎず、メインは泣きや鬱を堪能する作品と考えた方が良いでしょうね。

前作の『My Merry May』と本作の出た2002年や2003年は、結構鬱ゲーが流行っていました。
そういう意味では、本作は、その当時の鬱ゲーを代表する一本でもあるし、貴重な泣きゲーでもあるわけで、間違いなく、今世紀に入ってからのノベルゲームを代表する一本と言えるのではないでしょうか。

<感想>

システムは普通のノベルタイプのADVで、特筆すべき点はありません。
ただ、当時のKID製作なだけあって、細かいシステムまわりは良くできていましたね。
そのため、ストレスなく快適に遊べました。

ストーリーは、SFと恋愛と泣きと鬱が混じりあった感じでしょうか。
上記のとおり、泣きと鬱の要素で私は高く評価しています。
前作の『My Merry May』と直接的な繋がりがあるので、前作のプレイは必須です。
それと前作からプレイした場合、本作のラストで娘をとられる親父のような気分も味わえます。
精神的寝取られというか、違う意味で軽く鬱になります。
私は、そういう珍しい要素はプラスに評価してしまいますが、俺はそんな展開は嫌だよ~って人は複雑な気持ちになったでしょうね。

現時点で最高のノベルはって聞かれると、私は『CLANNAD』って答えます。
でも点数は年々下がっていくものだから、『CLANNAD』発売前の作品に関しては、『CLANNAD』よりも高い点数のゲームもあります。
そして今世紀以降のノベルで最も高い点数を付けた作品となると、実は『CLANNAD』ではなくこのMMMbなんです。

『CLANNAD』にMMMbよりも高い点を付けなかった理由は単純です。
MMMbの方が、時代を代表するという点で相応しい考えたからです。
MMMbは、ボリュームが多いにもかかわらず、フルボイスでした。
これは2000年以前の作品であれば、無理だったかなと思いますからね。
グラフィックでも目パチや口パクは当然として、この頃から増えだしたCGの拡大・縮小による演出も使われてましたし。
本作は、ゲーム内の一要素だけが突出しているのではなく、全ての面で時代の進化に適応していってるんですよね。
この年代を代表する一本と言うならば、やっぱりこれしかないって思えるのですよ。

音声も、単なるフルボイスというだけではなく、今回もまた松岡由貴さんが凄く頑張ってましたね。
前作は2役でしたが、本作では3役こなしていますし。
この人がいなければ、このゲームに対する印象は大きく変わっていたでしょう。

キャラも前回に続き好きなキャラが多かったです。
レゥにリースはもちろんのこと、新登場の穂乃香さんはツボでした。

まぁ、私のお気に入りということなので、逆に今風の萌え路線とはずれているかもしれませんけどね。

ただ、その一方で、前回同様爆弾キャラもいたりします。
私はそれはそれで別に構わないって感じでしたが、一部の人には地雷ともなりかねないですね。
とりあえず、由真目当てで由真萌えと思って購入しようと考えた人は、よく検討した方が懸命なのかなとも思います。

何だかんだでノベルゲーとしてだけでなく、ADVとしても21世紀に入ってから最高点をつけた本作。
少し人は選ぶかもしれないけれど、文句なしに名作といえるでしょう。
おそらく今後も、これ以上の高得点を付けるADVは出てこないでしょう。
そう考えると、点数的には今世紀最高のADVと言えるのかもしれません。

ちなみに、現在は『My Merry May with be』が発売されています。
これは前作のMMMと本作が同胞され、それに2つをつなぐ3本の短いシナリオが追加されています。
『My Merry May with be』によってこのシリーズは完成するので、購入するならば断然『My Merry May with be』がお得でしょうね。

ランク:AAA-(傑作)


My Merry May with be 2800コレクション

Last Updated on 2025-07-13 by katan

コメント

タイトルとURLをコピーしました