ライト・オブ・パッセージ 霧のかくれんぼ

2014

『ライト・オブ・パッセージ : 霧のかくれんぼ』は2014年にPC用として、
Mad Head Gamesから発売されました。
シリーズ第三弾。現時点の集大成的な印象の作品でした。

<概要>

本作は同年に発売された『Rite of Passage: Hide and Seek』の、日本語移植版になります。
ライト・オブ・パッセージシリーズの3作目ですが、作品間につながりはありませんので、本作からのプレイで問題ありません。

ゲームジャンルはP&C式ADVでも構わないように思いますが、一応アイテム探しの要素も含まれていることから、HOG+ADVとかHOG系ADVと言った方が分かりやすいでしょうか。

あらすじ・・・20年前、グレイストーンでかくれんぼをしていた子供たちが、謎の霧に包まれ行方不明になった。
無事に戻れたのは君だけ。
そのときに行方不明になった弟を捜しに出かけた父も戻ってこなかった。
だが今になって実は父が生きていたことが判明した。
父を捜しに20年ぶりにグレイストーンの町へ戻ると、町の様子はすっかり変わり果てていた。
町の周囲には霧の侵入をふせぐ高い壁が築かれていたが、それでも霧は町へ入り込み、町を破壊していた。
閑散としたこの町で父を見つけ、父が君をこの町に近づけまいとしていた理由を突き止めなければならない。
そして君の家族の運命を変えた不気味な霧の謎を解かなければ!

<感想>

個人的に今、最も注目しているのがMad Head Gamesの作品でして。
それは作品が出る度に、ハッキリと進化が伝わってくるからなんですね。
まぁ今がピークかもしれないし、今後はどうなるか分らないし、そもそも、もう既にそろそろ微妙な作品も出始めたのだけれど、少なくとも2013年から2014年にかけては非常に際立っていました。

本作はライト・オブ・パッセージシリーズの3作目であり、Mad Head Gamesの作品としては5作目になります。
そのため、本来なら5番目に移植されるのが筋なのでしょうが、4作目の『カデンツァ』は完全に新規のタイトルであるのに対し、本作はシリーズ間につながりはないとはいえ、それでもライトオブパッセージの名がある以上は、シリーズものの最新作となるわけでして。
人気シリーズの最新作の方が売り上げが見込めるからか、『カデンツァ』より本作の方が僅かではあるものの先に移植されました。

したがって、日本では本作が4番目にプレイできる作品となったのですが、このメーカーの作品は順番にやってこそ意味があると考えますので、私自身は『カデンツァ』のクリア後に本作をプレイしました。
まぁ、『カデンツァ』の方が個人的期待度が高かったってのもありますけどね。
つながりのないシリーズものよりも、完全新規の方が変なしがらみもなく良いものが作れそうですし、現に3作目のオリジナルタイトル『ネバーテイルズ』は傑作だったわけですから。
本作もMad Head Games作品だから普通以上には楽しめるだろうけれど、シリーズも3作目となるわけですし、『カデンツァ』ほどプレイしたいって意欲が沸かなかったのです。

さて、実際にプレイしての感想、つまり今回はどこが進化したのかなって話ですね。
今作は4作目までの特徴である演出の良さと、アイテム探し内の多様さを引き継ぎつつ、更なるゲーム性の強化がなされたってところでしょうか。

まずグラフィックやサウンドやストーリーに関しては、過去作と同程度って感じです。
グラフィックは大きな進化はないので驚きはないものの、元々が業界最高峰ですので、本作も現時点の最高峰です。
驚きの点を重視する私の基準では大きなプラスにはならないものの、完成度を重視する人なら、この部分だけでも大きなポイントとなるでしょう。

ゲーム部分も、相変わらずアイテム探しの工夫には脱帽ですね。
もっとも、アイテム探しに関しては極端な驚きはなく、良くも悪くも想像通りってところなのでしょう。
そのため、本作で過去作のとの違いを感じたのは、アイテム探し以外のゲームシステム部分になります。

まず『カデンツァ』辺りから会話のシステムが、最近のP&C式ADVっぽくなりました。
本作では、その傾向が更に進みまして。
会話内で2択の選択肢が頻繁に登場し、この選択次第で展開が少し変化します。
ノベルゲーでは当たり前の要素ですが、この手のジャンルでは珍しいですね。

また主人公が特殊能力・小道具を用いて局面を打開するというのは、過去作でもありました。
ただ、複数の特殊能力を使い分けて用いる点で、本作は過去作より進化しています。

これらの要素は、いわゆるHOG系の作品では非常に珍しいのでしょう。
もっとも、他のADVでは珍しくもなかったりするので、斬新とかって類の性質ではありません。
でも、それでもないよりは当然あった方が良いわけで、これらの要素が加わることでゲームは更に面白くなりますからね。
本作は完成度が増した作品とも言え、現時点での様々な作品の良いところを集めたということで、集大成的な作品とも言えるのでしょう。

<評価>

今作はパズルの難易度が下がったので、歯応えを重視する人にはどうなのかなって気もするのですが、プレイしていて、十分に面白かったです。
ただ、過去作からの進化分だけをみると、あえて名作といえるほどのものはないということで、総合では良作としておきます。

もっとも、今作は私のような独自性を重視する人よりも、完成度を重視する人の方が向いていますので、そういう人なら私以上にもっと楽しめると思いますね。

ランク:B(良作)

Last Updated on 2024-10-20 by katan

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