『天使の詩』は1991年にPCエンジン用として、日本テレネットから発売されました。
PCエンジンはSUPER CD-ROM2の登場により、アニメーションという大きな武器を手に入れました。
<感想>
アニメーションやボイスをふんだんに使用したRPGとしては、何と言っても『天外魔境2』が一番有名でしょう。
『天外魔境2』に関しては、PCエンジンを持っていない人の間でも知られていましたし。
問題はその次です。
別に天外魔境だけがアニメを使っていたわけではなく、程度の差はあれ他のRPGだって使っていたわけですからね。
その中でも、知名度の点で天外魔境シリーズの次に有名なのは、おそらく天使の詩シリーズだと思うんですよね。
本作は91年の発売。
92年の『天外魔境2』よりも先です。
だからその分、インパクトもありました。
サウンドも良かったので、演出面全般は非常に優れた作品だったと言えるでしょう。
かように明確な特徴がありますので、名作と判断しても良かったと思いますし、またそういう人がいても何ら不思議ではありません。
ケルト神話を用いた世界観も比較的新鮮だったと思いますし、印象深く記憶に残っている人も多かったでしょう。
ただ、個人的にはキャラデザがしょぼく見えて、せっかくのグラフィックもあまりよく見えなかったのですよ。
また、ゲーム全般はいたって普通の出来でしたし、ボリュームが普通のRPGよりもかなり少なかったです。
つまり演出面以外は、並かそれ以下ともとられかねない出来だったわけです。
<評価>
そのため、良い面と悪い面を相殺して、総合的には良作と判断しました。
まぁ、今やって楽しめるかは分かりませんが、PCエンジンのRPGをやってみたいって人で何をやって良いか分からない人、天外魔境シリーズの次に何をすべきか探しているような人は、とりあえずこれをやるのが良いでしょうね。
『天外魔境2』はある意味規格外すぎて、PCEらしくないわけでして。
逆に『天使の詩』の方が、良い部分も悪い部分もひっくるめて、あぁPCEのRPGらしいよなってことで、妙に懐かしくもなるものです。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-08-24 by katan
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