ファルアディア

1994

『ファルアディア』は1994年にPC98用として、きんぷくりんから発売されました。

もう何度か書いているのですが、きんぷくりんはリビドーの前身にあたるブランドで、自由度重視のRPGを作り根強いファンを得たところでした。
その一連の自由度重視RPGも、本作が最後の作品になります。

<感想>

さて、本作は自由度重視であるフリーシナリオタイプのRPGの第4弾で、『Providenza』『Blue』『Free Will』に続く作品になります。

その特徴は、他の自由度重視系よりも優れた自由度の高さで、街の人からモンスターまで、出てくるキャラは皆仲間にできたものです。

その反面、それ以外の部分は手薄だったりするわけで、特に演出面の弱さからとても地味に見えたものです。

たぶんというか、じっくり比較していけば、本作も前作より完成度は高くなっているのでしょう。

ただ、前2作品は92年の発売で存在自体にインパクトがあったのですが、本作が出る頃には他にも自由度重視系が増えていましたし、それでいて独自の特徴であるとか完成度の高さを有していたのもあるわけで、私にはどうにも印象が薄く見えてしまいました。

決して悪い作品ではないですし、今となっては結果的にきんぷくりんのRPGの集大成ですしね。
じっくりやれば面白いことは面白いのですが、あまり記憶に残らないんですよね。
そういうわけで、個人的には佳作としておきたいと思います。

まぁ私の場合はどうしても見た目の印象も大事にしてしまいますので、こういうゲームとはあまり相性が良くないのでしょう。
RPGに絵なんか関係ないだろって人であれば、もっと楽しめるのは間違いないでしょうね。

それにしても、きんぷくりん時代は見た目はとても地味だけど、中身が良質なゲームが多かったわけでして。
逆にリビドーはグラフィックは抜群なのに、中身がスカスカなのも多かったんですよね。
そういうこともあって、私はきんぷくりんとリビドーが、どうにも被って見えなかったのですよ。
人から言われて、へぇ~そうだったんだって感じで。
リビドーの可愛いくて綺麗なキャラで、『ファルアディア』みたいなゲームが作れていたら、きっとアダルトゲーム史に残る名作になっていたでしょう。
十分に作れる力は持っていたはずなのですから、そういう作品が生まれなかったことは残念でしたね。
いやそれどころか、このシステムを今のグラフィック技術で作って、細かい操作性をもう少し向上させたら、何かとっても面白いものになりそうな気がするんですよね。
そういう意味で、埋もれるのが非常に勿体無いゲームでした。

ランク:C-(佳作)

Last Updated on 2024-10-04 by katan

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