『スレイヤーズろいやる』は1997年にSS用として、角川書店から発売されました。
サターンとしては最初の、スレイヤーズ全体としては3本目のゲーム化になります。
<概要>
ゲームジャンルはタクティカルコンバットシステムのSLGに、ADVパートが組み合わさった作品になります。
大雑把な雰囲気はSRPGに似ているものの、本作には基本的にレベルの概念がありません。
したがって、RPGではなく、SLG+ADVという表現になるのでしょう。
もっとも、敵を倒すとシンボルが現れ、それを得ること若干パワーアップしますので、SRPG扱いでも構わないのかもしれませんけれど。
本作のような成長要素の乏しいSRPGとか或いはその亜種の系統は、本来はあまり好みではありません。
育てる楽しみがないために、やっていてプレイのやりがいがないですから。
でも、少なくともスレイヤーズシリーズの場合は例外であり、こういう形式で構わないように思いますね。
だって弱っちいリナとか見たくもないですし、最初から強くて雑魚を豪快に飛ばす方が、スレイヤーズらしく見えて好きなのです。
かように戦闘・育成部分は、特に育成要素が乏しいこともあり、スレイヤーズを知らない人が楽しめるとは思えません。
しかし、魔法の詠唱時間であるとか、ドラスレは街中でうてないとか、魔法が周囲に影響するので睡眠魔法で仲間が寝る可能性があるなど、細かい部分も原作を尊重して作ってあるようで、個人的には好印象でした。
こういう作品をファン以外が買うとも思わないので、一般的なゲームのセオリーに従うのではなく、原作に則って作る方法で良いのだと思います。
<感想>
ストーリーは、良くも悪くもスレイヤーズにおける一エピソードって感じなのだけれど、ガウリィとナーガが一緒に出てくる辺りが、原作にはない特徴と言えるのかも。
あくまでも外伝ってことですね。
私は、スレイヤーズが大好きで、LDまで買ってしまったほどなのですが(DVDと違ってでかくて邪魔なんですけどねw)、ゲームはPC98版とかも経験していますので、サターンならではの何かがなければ、おそらくスルーしていたと思います。
そのプラスアルファは何かと聞かれれば、やっぱりムービーや音声になるのでしょう。
本作のOPには新曲の『Touch Yourself』が使用されていて、当時は林原さんのCDも買いまくっていただけに、これだけでもかなり満足でした。
ADVパートでもアニメーションや、一部ですが音声もあります。
それら全部をひっくるめて、個人的には1本のゲームを購入したというよりも、いろいろくっついたOVAを購入するってノリでしたね。
そういう観点からは、十分に満足できる作品でもありました。
<評価>
少し余談になりますが、ソフマップで購入すると、くじがありまして、当たると蓋付き湯のみがもらえたんですね。
くじの棒を一旦取り出したのをちらっと見たのですが、結構ハズレもあったし、前に並んでいた何人かも、たて続けに外れていました。
普段はグッズに興味はないのですが、これはどうしても欲しくってね。
無事当たって嬉しかったことを覚えています。
ちなみに、その湯のみはまだ持っています。
ファンじゃない人がやっても全然面白くない作品だと思いますが、ランクは一応良作にしておきます。
ファンしか買わない作品でしょうから、ファンがプレイした場合の評価ってことにしておきます。
その後もサターンやPSで続編など幾つか作品が出ましたが、PS・SS期の作品の中ではこれが一番楽しめたように思いますね。
ランク:B-(良作)
Last Updated on 2024-12-09 by katan
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