Sweet Pleasure

2000

『Sweet Pleasure』は2000年にWIN用として、Cronusから発売されました。

葵羽鳥さんらによるブランドデビュー作でした。

<前置き>

本作は、Cronusブランドとしてはデビュー作になります。
もっとも、ちぇりーそふとの姉妹ブランドであり、実質的には同じようなものですね。

当時、ちぇりーそふとの繊細で綺麗なグラフィックが好きで、その原画の一人である葵羽鳥さんの新ブランドデビュー作ということもあり、非常に期待したものでした。

ブランド的には、翌2001年の『Brightia』が代表作になるでしょうか。
ブランドが今はないことや、『Brightia』は調教ADVですので、そのジャンルの人気的なものもあって、今は語られることがないように思います。
しかし『Brightia』は当時人気も高く、名作扱いされることも多かったです。

<感想>

さて、本作のジャンルはノベル系のADVになります。
具体的にはマップ上から移動先を選び、そこで会話をしながら選択肢を選ぶというものです。

内容的には一応陵辱ものになるのでしょうが、陵辱ものに多い鬼畜路線というのではなく、らぶらぶな陵辱ないし準和姦って感じになります。
その安直さ・軽さが人によってはストーリーの弱さにも感じられるのだけれど、逆にきつくて引くってこともありませんので、誰でも楽しくエロを堪能できると思います。
陵辱が苦手な人でも楽しめる万人向けの、抜きゲーらしい作品とも言えるのかもしれません。
個人的には、この絵できつい鬼畜路線ってのを見たかった気もするけれど、この絵だとライトなユーザーも多数手にするでしょうから、この方向性も十分にありなのでしょうね。

大まかなあらすじとしては、主人公は部活のコーチとして学園に来ます。
そこでテニス・剣道・バレー・新体操・忍者同好会を担当し、各部活にいるヒロインを狙うことになります。
当然Hシーンも部活の服装ですので、コスプレHを楽しむという類の作品になりますね。

良くも悪くもエロだけなので、絵が好みでなければどうにもなりません。
だから人には薦める気にもならないのですが、個人的にはこの時期の原画では1・2を争うほど、葵羽鳥さんの絵が好きでした。
繊細さと可愛さを兼ね備える絵は、そうそうないですから。

特にお気に入りだったのは、剣道部の神無月琴美でした。
黒髪ロングで袴姿に、実家が神社なので時には巫女姿も。
どこをとっても、好みのど真ん中でしたね。

<評価>

ストーリーの薄さなどもあり、人に薦められるかという観点から、総合では佳作としておきます。

ただ内容はともかくとして、絵だけで元は取れましたし、主観的には結構好きな作品でもありました。
場面転換時に「すぃ~~と ぷれじゃ~~!」って音声が流れ、それが妙に印象的で今でも記憶に残っています。
抜きゲーの類は数年経っても記憶に残っているような性質ではなく、何年か経つと忘れてしまいかねません。
印象深くユーザーの記憶に残るためには、ちょっとした工夫が必要なのでしょう。
製作側が意図したかは分かりませんが、この「すぃ~~と ぷれじゃ~~!」があったことは、意外と私には大きなことであったようです。

今のエロゲのアニメ塗りっぽい作品を見ていると、それこそアニメで構わないって思ってしまいます。
本作の様な塗りだと、他メディアにはないという特徴にもなりえますし、個人的にもツボな絵柄なわけでして。
こういう絵柄が最近は見かけないなというのが、少し寂しくもあります。
絵のレベルが年々上がっていると言う人がいるけれど、私は最近のより本作の様な絵の方が好きなんですけどね。
少数派なのでしょうか・・・リメイク版も今風になっていますし・・・

加えて、本作はその絵でエロ重視なわけですからね。
ストーリーの弱さからプレイ直後は不満も大きかったけれど、今となっては貴重で懐かしく思えてくるのです。

ランク:C-(佳作)


Sweet Plesure

Last Updated on 2025-01-26 by katan

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