新宿葬命

2024

『新宿葬命』は2024年にWIN用として、G-MODEから発売されました。

プロデューサーの大切さを痛感するかのような作品でしたね。

<概要>

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。

あらすじ・・・
きらびやかな街[歌舞伎町]、その傍らで荒廃したスラム[新宿九龍]が広がっている。
社会からあぶれた貧困者、ならず者、国を追われた者━
新宿九龍は様々な人間の命と欲を飲み込みながら肥大していった。
この街で命を葬る男「緋衣良 虎生」。彼が命を葬り続ける理由とは━?

<感想>

本作のシナリオは片岡ともさんになります。
片岡さんの作品については、冗長なイメージがあり、もともとはあまり好きではありませんでした。
しかし、『ルリのかさね』が良く、更には『Christmas Tina』が凄く良かったので、一気に要注目の存在になりました。
ところが、その後の『神の国の魔法使い』が、あまりにも酷く、とてもガッカリした記憶があります。
どちらが本当の姿なのか。
『神の国の魔法使い』はねこねこソフトからの発売であり、絵柄的にも、二次オタを想定したコンテンツと言えるのでしょう。
他方で『Christmas Tina』は、steamで一般層向けに制作された作品です。
もしかしたら、単に想定するユーザー層の違いが大きいのでは、そうであれば本作は楽しめるのではと思ったのが、注目した理由となるでしょうか。

ただ、結論からいうと、私の期待は大きく外れることとなりました。
これ、何がしたかったのでしょう。

『Christmas Tina』では、グラフィックが素晴らしく、一枚絵も演出もどちらも非常に優れていました。
しかし本作では、よくあるエロゲ風に戻ってしまい、CGのクオリティも、演出のクオリティも大幅に下がってしまいました。
なんで今更、駄目な方向に戻すのか、意味が分かりません。

ストーリーにしても、リアルを描きたかったのか、ファンタジーを描きたかったのか、いまいちよく分かりません。
あらすじから想定されるシリアスさはなく、悪い意味で、いつもの片岡作品になってしまっています。

それから、本作では視点変更がとても多いです。
2024年って、視点変更を伴う作品率が高かったように思うのですが、これ、何か理由でもあるのでしょうか。
しかも、ほとんどの作品は失敗していますし。
本作もその内の1つであり、もともと少ないボリュームであるにもかかわらず、やたら視点変更があります。
単に煩わしいだけですし、何を考えてこの仕様にしたのか、理解に苦しみます。

<評価>

総合では凡作でしょう。

結局のところ、『Christmas Tina』は演出も手掛けたプロデューサーが優秀だったということでしょうか。
作品全体を統括する人の大切さがよく理解できた作品でした。
『Christmas Tina』の再来を望みたいところですが、ここ最近の作品を見る限り、片岡さんの名前だけで購入することはもうないかなと思いますね。

ランク:D-(凡作)

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