『ライト・オブ・パッセージ : パーフェクト ショー』は、2012年にMad Head Gamesから発売されました。
オリジナルは同年発売の『Rite of Passage : The Perfect Show』で、本作はその日本語移植版になります。
<概要>
商品紹介は以下の通り。
平和だったエバーレイクの街を震撼させた連続誘拐事件・・・
そして新たな犠牲者は音楽講師を勤める主人公の生徒だった!
罪悪感を感じた主人公はひとりで事件の捜査を開始する。
そして次々と解明される街の秘密と、今では閉鎖されたがかつて人気を博した人形劇場の謎。
数年前に姿を消したと思われる劇場の所有者の行方は一体?
そして誘拐犯の目的とは何か!?
<ゲームデザイン>
購入する人の多くはビッグフィッシュからだと思うのですが、そのカジュアルゲームと呼ばれるゲームの中でも、一般的には「アイテム探し」(HOG)というジャンルになります。
もっとも、かなりADV色の強い作品でもあり、ADV+アイテム探し、或いはHOG系ADVと考えた方が良いように思いますね。
したがって、純粋に「アイテム探し」だけを求める人よりも、ADVが好きな人に向いているのでしょう。
アイテム探しやパズル自体はそれほど難易度は高くなく、その意味でも物語・世界観重視といえます。
とは言え、ただ探すだけでなく一手間加えさせるアイテム探しがあったり、同じ所を数回いじる必要がある場面があるなど、特徴はあります。
ある意味、こういった部分もADVっぽくはあるのですけどね。
随所に工夫がされていますし、総合的なゲーム性自体はわりと高く楽しめる作品だと思います。
<感想>
ビッグフィッシュにある、サムネイル画像の美少女が気になってしまったというのは、ここだけの話w
まぁでも、暗めの雰囲気は抜群ですし、グラフィックやそこから生まれる雰囲気は非常に良いと思います。
映画を見るように楽しみたい人にも向いているでしょう。
序盤はゆったりと進行するものの、途中からテンポが良くなっていきます。
一応ミステリーではあるのですが、後半はファンタジー色が強いですね。
単独でも十分解決するのですが、コレクターズエディションの方をやると、よりスッキリした形で終わります。
通常版でも味があるし十分だと感じる人もそれなりにいると思うのですが、もしハッピーにスッキリ終わる方が好みであれば、CE版をプレイした方が良いのでしょう。
<評価>
製作したMad Head Gamesはこれが最初の作品だそうですが、だからでしょうか。
若干まだこなれていない部分がありますし、その点は勿体無かったですね。
また、後半盛り上がる作品は満足度にはつながりやすいものの、1時間の無料体験がデフォのこの手の作品にあっては、序盤の大人しさは致命傷になりかねないわけで、全体的にとにかく勿体無いという感じがしてしまいます。
しかし、それを除けば基本的にストーリーも雰囲気もゲームプレイも非常に良く、映画を見たような満足感も伴いますし、名作に近い良作ということで、とても良質な作品だと思います。
製作したMad Head Gamesは作品ごとに急激に進化していますし、以降は名作を続けて輩出しています。
そのため個人的には、現在最も注目するブランドになっています。
名作だけをプレイするのも一つの考え方ですが、本作は、そのブランドのデビュー作ですからね。
順番に追いかけて、進化の変遷を辿るのも良いかと思いますね。
Last Updated on 2024-11-29 by katan
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