『YAWARA!』は、1991年にPCエンジン用として、ソフィックスから発売されました。
CD-ROMの特性を活かした、PCエンジンお得意の、デジタルコミックの一つになります。
<概要>
ゲームジャンルはコマンド選択式ADVになります。
もっとも、コマンドはかなり簡略化されており、音声や動画を用いつつ、読み進めることに主眼があることから、当時はデジタルコミックと言われていました。
また、本作は、原作の1~6巻部分が収録されていますが、物語は松田耕作の視点で進む点で、原作と少し異なります。
<感想>
雑誌とかをチェックしていれば、本作がどういう作品なのか分かったのかもしれません。
しかし、私はそれを怠っていたことから、本作を店頭で見た時、どういう作品なのか分かりませんでした。
パッケージを見ても、内容は全然分かりませんし、それでいて、中古屋に行くと、なんか必ずこの作品が売っているんですよね。
でも、値段も微妙に安くなかったことから、気にはなりつつも、ずっと手を出せませんでした。
あの作品、結局どういう内容だったのかなと、10年以上も経ってから、ふと気になりまして。
よし、買おうかと思いつつ、押入れを漁っていると、なんと、この作品が出てきました。
おそらく中古屋でまとめ買いをしたときに買ったんでしょうね。
私だけかもしれませんが、エロゲとかはパッケージもでかいから忘れないものの、PCEの中古をまとめ買いした場合は、どこかに紛れ込んでしまって、つい存在を忘れてしまうことがあるようです。
というわけで、少々驚きつつも、二重に購入しなくて良かったと思いながら、本作をプレイするに至ったわけです。
さて、肝心の中身なのですが、松田視点にはなっているものの、物語の内容としては原作に準拠しています。
そのため、何か異なるエピソードを求めるならば、本作をプレイする必要はないのでしょう。
ただ、原作の漫画を、アニメ版と同様の色や、動画や、音声付きで読みたいという人もいるでしょう。
今ならアニメはすぐに円盤を購入って方法もありますが、当時は映像関係のソフトは今と違って高額でしたからね。
今DVDやBDを買うほどには、当時は簡単に購入に踏み切れるものでもなかったのです。
ビデオやLD等からDVDやBDになって、もちろん画質の向上とかもありますが、一番の恩恵や変化は、価格が下がって買いやすくなったことだと思いますし。
そういう時代だったので、私はデジコミの類はあまり手を出さなかったですが、これはこれで一定の需要があったのかなと思います。
<総合>
総合では佳作としておきます。
原作通りの物語ということで、個人的には満足度は高くありませんでした。
しかし、時代を考慮するならば、上記のとおり一定の意義はあったように思います。
なお、本作は91年に発売されたところ、続編が94年に発売されています。
本作は本作で、動いたしゃべったで、十分に楽しめるのですが、続編をプレイすると、おぉ~映像が綺麗になっていると、ちょっと感動できます。
最後に余談ですが、PCエンジンのデジコミ関係は、たしかパトレイバー辺りが最後になると思います。
そのパトレイバーは、とても良くできていたのでね、原作・アニメファンはやってみる価値があると思いますね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-04-18 by katan
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