『Rhythm 恋の律動 ~Shinc Renewal~』は1997年にWIN用として、LIBIDOから発売されました。
絵だけは最高だったんだよな~これ。
<概要>
サブタイトルにありますように、1993年に発売されたRPG『Shinc』のリニューアル作品になります。
中世のファンタジー世界を舞台にしつつも、登場するヒロインは現代の服を着ているということで、そのミスマッチさがウリ(?)の作品でした。
<グラフィック>
普段はリメイクの類はほとんどプレイしないのですが、当時のLIBIDOはとにかくCGに関してだけは別格でしたから。
それと世界観というか雰囲気が全く別物でしたので、それなら新鮮な感じでプレイできるかなと思ったんですね。
その、おそらく本作の目玉だったのだろうと思われる「雰囲気」。
基本的な世界観は、中世風の剣と魔法のファンタジー世界なのですよ。
しかし、女の子たちの服装は女子高の制服だったりOLの服装だったりと、完全に現代のものなのです。
剣と魔法という世界観と服装が全く合っておらず、違和感「しか」ありませんw
っていうか、コスプレにしか見えないですね。
ただ・・・これも時代ってやつなのだろうな~
windows用の綺麗なCGのゲームが出始めて、まだ綺麗なCG自体が新鮮だったんですよね。
その新鮮さに憧れて、中世世界に現代服もありだろうと、そんな風に思ってしまったのですよ。
まぁ、基本的に私は雑食性で変化を好みますからね。
変なものと分かっていても、つい試してみたくなるのです。
とは言え、こういう作品は97年でなければ購入していないでしょう。
だから時代が私に買わせた作品と言えるのかもしれません。
もっとも、世界観とのマッチとか、そんな面倒なことを抜きにして考えれば、やっぱりCGの出来は抜群でしたね。
CG集として考えるならば、これだけで十分元を取れると言えるだけのレベルを有しています。
<感想>
絵は非常に良かったのですが、これを他人に薦められるかと聞かれれば、確実にノーと答えるでしょう。
とにかくゲーム部分が重すぎましたから。
本作は3Dのポリゴンで構成されたRPGでした。
確かに97年にはFF7がありますが、あれは例外中の例外でしょう。
この年にポリゴンのRPGというのは、まだ無理があります。
本作の場合はかなりデフォルメされた単純なものでしたので、これならもう少し軽く作ることも可能だったとは思いますけどね。
でもやっぱり、アダルトゲームブランドには敷居が高かったようで、とにかく異常なまでに重かったです。
LIBIDOの前身がきんぷくりんと知っている人ですと、あのRPG専門だったところが、この程度の物しか作れなくなったということで、また違ったショックを受けたかもしれませんね。
<評価>
ゲームとしては、とにかくまともに遊べたものではありませんでした。
最高のCG集にオマケでゲキ重のRPGがくっついてくるといった、そういうイメージの作品でした。
絵だけで元が取れたと判断しギリギリ佳作としておきますが、どれだけ酷評されても仕方ない作品でもあるのでしょう。
本作はリニューアルとのことですが、クリアしていませんので、ストーリー等の違いも私には分かりません。
面倒すぎて、確かCGだけ改造して見たんだったかな。
もちろん、今のように探せばネット上にセーブデータがあるなんてことはないので、別途改造されたセーブデータを買ったんですよね。
その代金を払うだけの価値がCGにはあったし、その代金を払わざるをえないほどにゲーム部分には価値がなかったと。
まだ盲目的にLIBIDOのゲームを買い続けていた頃の、思い出の一つですね。
今更誰も興味を持たない作品かもしれませんが、いろいろ時代を思い出させるという点では懐かしさもあるんですよね。
ランク:C-(佳作)
Last Updated on 2024-12-09 by katan
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