もんむす・くえすと!中章 ~負ければ妖女に犯される~

2011

『もんむす・くえすと!中章 ~負ければ妖女に犯される~』は、2011年にWIN用の同人ゲームとして、とろとろレジスタンスから発売されました。

ドアホと罵られる快感、再び。
2011年はもんむすに始まりもんむすに終わる年だったのかも。

<概要>

ゲームジャンルは、公式では疑似RPG・ADVとのこと。
つまり通常時はADVであり、そこにRPGのような戦闘が加わります。

商品紹介・・・
人外娘に犯されたい願望を叶えるゲーム!
戦闘で敗北すれば、魅惑的な妖女モンスターに逆レイプ!
男性側が女性側を性的に責めるシーンは一切なし!
逆転なしの、安心徹底M仕様を約束します!

<感想>

本作は「中章」ということで、全3部作の中の2番目の作品になります。
この中章からのプレイでも大きな支障はないのかもしれませんが、価格も同人で安いこともありますし、できる限り前章からのプレイをオススメします。
前章をプレイして楽しいなと感じられれば中章も楽しめるし、何の魅力も感じられなかったよって人ならば、おそらく本作でも同じような感想を抱くでしょうからね。

そして前章を楽しめた人は、まず安心して中章も楽しめるでしょう。
同じ雰囲気で進みますからね。
前章で書いたことの繰り返しになるので省略しますが、その有する特徴も雰囲気も一緒ですし、文字通り前章の続きって作品です。

もちろん、細かい部分では違いもあります。
まず唯一のマイナス点としては、前作よりもやや戦闘がマンネリ化しているのかなと。
例えばFFでもバハムート連発の後半よりも、シヴァ・イフリート・ラムウなどを使い分けていた頃の方が、ゲームとしては戦術性があり楽しかったりします。
物語が進み、主人公が成長することで基本戦術が固まったこともあり、戦闘における楽しみという観点からは、前作ほどの新鮮さはなくなっているように感じました。

また戦闘だけでなく、モンスターに犯されるという特徴も含め、全体的な新鮮さはやや減少傾向にあると言えるでしょうね。

もっとも、前作のモンスターが雑魚中心であるのに対し、今回は上級モンスターも数多く登場します。
ベヒーモスに犯されるシチュなんて昔は想像もしなかったですし、強いモンスターに思い入れがある人ほど、新鮮さを保ったまま楽しめたのではないでしょうか。

なお、本作に関しては当初はRPGとして考えていました。
しかしフィールドを探索したりするRPGらしい要素はないので、ADVに戦闘が加わったと考えて良いのでしょう。
同人のRPGというと、ツクールで製作したような物ばかりで、ぶっちゃけSFCレベルの物ばかりでして。
それで今更ツクールはと抵抗を感じて躊躇する人もいるでしょうが、本作はRPGではなくADVの画面で常に進行しますので、ツクール系RPGのチャチさが苦手な人でも、本作は楽しめると思います。

かようにゲームが進行することでマイナスになった部分もあれば、逆にプラスになることもあります。
まずは主人公に宿る精霊が増えることで、キャラの掛け合いが更に楽しくなったことです。
主人公とアリスの関係も進展しますので、主人公とアリスの会話が好きな者としては、ここら辺は大満足でしたね。
キャラやテキストの魅力も大きい作品だけに、個人的にはここでゲーム部分のマイナスを打ち消した感じでした。

ここまでならプラマイゼロで前作とほぼ同等なのですが、前作はストーリーの途中だという事情があり、それで名作認定に待ったがかかった感じでもありました。
今回も3部作の2作目で途中ではあるのですが、かなりキリが良いところまで進みます。
よくRPGで、ラスボスだと思ったものを倒したら、実はその後に真のラスボスがいたってケースがありますよね。
今回はその最初にラスボスだと思ったものを、主人公が倒したってところまで話が進みます。
したがって、残っているのは真のラスボスのみということで、ストーリー的にもかなり満足感を得られるところまで進み、ストーリー部分は明らかに前作よりプラスでしょうね。

<評価>

そういうわけで総合でも、前作を上回っての名作扱いとしておきたいと思います。

完全にオリジナルなストーリーなんかないと言う人がいますが、そんなものは奇をてらっただけと思われやすいし、おそらく誰も求めていないでしょう。
本作だってメインのストーリー自体はかなり王道っぽいです。
ストーリーを王道にして安心感も与えつつ、キャラの魅力によって厚みを増してマンネリに感じないようにさせ、そこに多彩な女モンスターに犯されるというマゾ向けゲーとしての要素、実際にプレイヤーに戦闘をさせる要素などが加わり、全体としてこれに代わるものはないよねと思わせるような、そんなオリジナリティや魅力が生まれるのだと思います。
違いはちょっとした部分で十分なのです。
でもそれができない作品が多い中で、このシリーズはやるべきことをきちんとやってきたということで、それで楽しく感じたんでしょうね。

ちなみに、私はあまりこのゲームの属性を持ちあわせていませんので、属性持ちならもっと楽しめるのは間違いないでしょう。
いずれにしろ、2011年の同人ゲームを象徴・代表する、素晴らしい作品でしたね。

ランク:A- (名作)


Last Updated on 2024-12-16 by katan

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