『ぷろすちゅーでんとGood』は1999年にWIN用として、アリスソフトから発売されました。
『ぷろすちゅーでんとG』の後継作ですね。
現在は廉価版が出ているのですが、諸般の事情で『ぷろすちゅ★でんとGood』ってなっています。
<感想>
アリスソフトが93年に発売した『ぷろすちゅーでんとG』は、私を初めて大爆笑させたゲームでした。
あちこちからパロったマニアックでコアなネタとギャグを満載し、AAを駆使して、独自の雰囲気をまとった作品は、俺しかいないだろうけど個人的にはベスト3に入るくらい好きという人を、何人もみかけたりしました。
決して大作ではないし、万人受けするわけではないのだろうけれど、熱烈なファンを生み出したゲームだったわけですね。
本作はその続編というより後継的な作品で、主人公の名前と顔は同じなのですが、世界観等が前作とは異なった作品となっています。
当時のアリスは今とは違って、ランスシリーズ以外の続編を作らない傾向が強かったです。
それだけに、本作の発売は、それ自体が驚きでしたし、ある意味一番続編を望んでいた作品だっただけに、非常に嬉しくもあったわけです。
さて、肝心の内容なのですが、世界観が変わったと言っても、濃さやノリは以前同様非常に良かったです。
人を選ぶのは相変わらずなのでしょうが、前作ファンを満足させるだけのものは確実に持っていると言えるでしょう。
ただ、前作がコマンド選択式ADVだったの対して、今作はゲームジャンルが変更されており、ADV+SLGとなっています。
プレイした人の中には、SLGの要素が増したことで、ゲーム性が上がったと考える人もいるでしょう。
確かに、ゲーム性という部分だけに限っていうならば、そうなのかもしれません。
しかし、ゲーム性が増したから面白くなるとは限らないのです。
というのも、そもそもこのゲームの最大のウリは、何と言ってもテキストにあるわけです。
純粋なADVなら、その最大の長所をずっと楽しめることになります。
しかし、SLG部分が付け加えられて、しかもそのSLG部分の内容が平均レベルとなると、それ程楽しくない時間が増えるわけです。
そういう意味で、前作ほどの楽しさは感じられませんでした。
また、この頃になると他にもギャグ系のゲームは出てきていますからね、そっちの意味でもインパクトが薄くなったのかなと。
<評価>
今回もそのディープさと、あと個人的にKさんの描くキャラが好きなので良作だとは思いますが、前作よりは劣って見えましたね。
でも、評価としては下げざるを得ないものの、私は基本的にこのシリーズが大好きなのですよ。
『ぷろすちゅーでんとGOOD-BY』がネタで会誌に載っていましたが、今でも更なる続編の発売を待っているわけでして。
今作と前作の間が6年だったので、2005年くらいにはなにかあるんじゃないかと、本気で期待していたくらいですし。
もう無理なんですかね?
私の個人的な理想のゲームの1つが、『The Curse of Monkey Island』のような雰囲気で、このシリーズを作ってもらうことなんですよね。
P&C式ADVは大好きなのですが、アリスは結局一度もこの手法でゲームを作っていません。
やろうとしたらエルフに先を越されたので、それで止めたみたいな記事を以前見たように思うのですが、できれば1度は見てみたかったなと思うわけでして。
無理なのかもしれないけれど、いつか作ってもらいたいものですね。
ランク:B(良作)
Last Updated on 2025-01-09 by katan
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