女子高生アイドル おさな妻奮戦記

1988

『女子高生アイドル おさな妻奮戦記』は1988年にPC88用として、全流通から発売されました。

コンセプトは好きな作品でしたね。

<感想>

全流通のゲームは、当初は全てがヘタレで金返せレベルだったのですが、一時期スマッシュヒットな作品を連発した時期がありまして、それで結構やってたりするんですよね。

本作は、駄目駄目な時期と確変した時期の過渡期の作品であり、良い面と悪い面が混ざり合った作品でした。

ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
今風に言えば、選択肢のない1本道のノベルゲームになりますね。
当時は紙芝居という表現はあったものの、まだノベルゲームという表現がありませんでしたし、こういうクリックするだけで次々と進んでいくゲームは、デジタルコミックの範疇で捉えられていたように思います。

良い面も悪い面も今のノベルゲームと同じでして。
余計なフラグ立てを経ることなくサクサク進めたのは良かったのですが、やり応えみたいなのはありませんでした。
まぁ、最初からそういう趣旨で作られた作品ですので、それはそれで構わないのでしょうけどね。

ただ、致命的だったのが、あまりにボリュームがなさすぎたことでしょう。
それこそ「あやよさん」と肩を並べる程のボリュームのなさで、あっという間に終わってしまいました。
絶対的ボリュームが少ないうえにノベル形式ですからね、そりゃそうなりますよね。
また、補足しておきますと、あやよさんはエロは濃かったですからね。
その実用性の高さとボリュームの少なさが再プレイの気軽さにつながり、何十回もプレイした人も多かったと思います。
他方、本作にはそういう再プレイしようと思わせる何かはなく、ゲームジャンルも当時は不人気のノベルゲーということもあり、そこが両者の違いを生んだのでしょう。
そのため、一般的な感覚で言えば、本作はあまり褒めた代物ではないでしょう。

しかし、個人的には結構好きなんですよね。
本作は、主人公の妻の1日を絵日記風に振り返るというコンセプトであるところ、この妻というのが女子高生で、しかもアイドルだったりします。
女子高生でアイドルのおさな妻…これが刺さりまくりなわけでして。

しかも、これまでヘタレていた全流通のキャラの絵が、この頃から可愛くなっていきます。
キャラの可愛さだけなら88年のゲームの中でも上位に来ると思いますし、絵買いという意味では目的は果たせたんですよね。

まぁ、あとは時代的なものもあるでしょうね。
たとえば、最近は百合は人気でもレズは人気がなくなっていますが、逆に80年代はレズゲーは結構数があり、1ジャンルとして挙げられるほどなのに、百合はまったく理解されず、認識すらしてもらえていません。
ゲームという観点からも、PC98時代までは、女性の一人Hであるとか、性体験の告白であるとか、そういったジャンルの作品は一定数ありましたので、それなりに需要はあったのでしょう。
しかし、女子高生の日常を描くというような作品は、理解してもらえなかったと思います。
女子校生の日常を描くような作品は、アニメでも後に流行るようになりますが、それこそゼロ年代以降の話でしょう。
そういう意味では、本作は、時代を先駆けすぎて、理解してもらえなかった作品なのだと思います。

<評価>

そういうわけで、人には全くすすめる気にはなりませんが、個人的にはそれなりに楽しめたようにも思います。
ボリュームのなさ等から、キャラが刺さらない人には凡作以下の出来に感じるでしょうが、私にはヒロインが刺さったこと、こういうコンセプトの作品は珍しいよなということをプラス要素とし、総合でも佳作とします。
これで、その後の全流通作品のように、分岐が一杯あるノベルゲーに仕上げてくれていたら、もっと満足できたと思うので、その点はもったいなかったですね。

ランク:C-(佳作)

Last Updated on 2026-05-03 by katan

コメント

  1. SECRET: 0
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    あやよさんのHARDは割と話題になりますけど、全流通は当時のブランドとしてはあまり話題になりませんね

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    HARDは、あやよさんとかクソゲーで有名でしたが、キャラの可愛さやエロさとか、作品内の一部の要素についてはユーザーのニーズに応えていたので、良い部分に魅力を感じた人はファンになりやすかったのでしょう。また、のちにシネマハウスのような傑作を生みだしたりしていますし。
    全流通は、今振り返ると革新的な部分もあるのですが、それゆえに当時のユーザーのニーズに応えたものではなく、良さを理解できる人がいなかったという点で大きく異なるのでしょう。

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