『ねがぽじ ~お兄ちゃんと呼ばないでっ!!~』は2001年にWIN用として、Activeから発売されました。
男の娘ゲーの初期に位置する、話題性の高い作品でしたね。
<概要>
ゲームジャンルはノベル系ADVになります。
商品紹介・・・いつもニコニコ能天気。底なしにお人よしな女のコ、広場まひる。
そんな彼女にも、人並みに悩みがありました。
遠慮がちな胸、控えめなお尻。
そして、無駄のない体つき。
更衣室では人が変わったように、隅っこでウジウジ着替える主人公。
人前で肌をさらさない彼女は、自分の体が他の女のコ達と違っていることに気づきませんでした。
そう…家族も友達も、本人さえも知らないのです。
彼女が実は、スカートの似合う男のコであることに。
<感想>
まず一番の特徴なのですが、主人公は男の娘です。
主人公である男の「まひる」にどれだけ萌えられるのか、それで作品全体に対する印象の大半が決まってしまうのかも。
そもそも女装する男性というくくりで考えるならば、アダルトゲームでは古くから存在します。
パッと思いつくだけでも、既に83年にはありますし。
ただ、時代によって位置付けが変わってくるわけでして。
当初はオカマだったし、それが次第にニューハーフになったり。
絵柄の関係もあり、色っぽいお姉さまな雰囲気のキャラはいたけれど、可愛いと思えるような愛でる対象という感じではなかったですね。
他方で攻略対象として男が登場しても、見た目は可愛くても外見上も一応は男だったりもしました。
だからプレイヤーが愛でる対象としての可愛い「男の娘」という存在は、萌え絵が普及した時代だからこそ生まれたのであり、時代の変化により生まれた新鮮さというのをまず感じたものです。
まぁ、アクティブは93年に、いち早くホモゲーを出していますし、結構貪欲に挑戦するブランドでもあったわけでして。
萌え絵という時代の波と、そこから一歩先んじた結果として男の娘に辿り着いたというのも、このブランドなら有りえるなと非常に納得できてしまいます。
「まひる」ゲーと呼べるくらいにキャラは立っていましたし、会話とかも楽しい作品でした。
ただ、私はあまり気にしない方なのですが、脱字とかも多いようですし、テキストにこだわりのある方には読むのが辛かったのかもしれません。
ストーリーも鬱な展開でインパクトはあるものの、テーマ的にはわりと大雑把ですし。
キャラに萌えられればOKなら楽しめるのですが、ストーリー・テキストの側面からは少し物足りなさも残してしまいました。
<グラフィック>
上記のように、こういう作品が成り立ちうるのは、絵の功績が非常に大きいわけでして。
本作では、とにかくまひるが可愛いので、その点では非常に良かったのだと思います。
しかながら、CGの枚数は非常に少なかったため、グラフィック全体としてはあまり高い満足度にはつながらなかったです。
<評価>
設定面など見所はありますし、部分的には楽しいのですが、全体としては作りが雑で大雑把な作品という感じでした。
そのため、総合でも佳作とします。
まぁ、主観的にはまって些細な欠点が気にならなくなれば、かなり楽しめると思います。
逆に何か気になりだすと、あちこちの弱さが気になってしまう作品でもあったのかなと。
良い部分もあっただけに、作りの甘さが勿体無い作品でしたね。
ランク:C(佳作)

Last Updated on 2025-02-24 by katan