Life & Death (ライフ アンド デス)

1991

『Life & Death (ライフ アンド デス)』は1991年にPC-98用として、
ビングから発売されました。発売元はアローマイクロテックスになります。
もともとは88年に海外で発売されており、本作はその日本語移植版となります。


なお、MAC用とかも出ていて、もしかしたらそっちの方が早いのかもだけど、私が本作を知ったのが98版ということもあって、詳細は分かりません。

<概要>

ゲームジャンルはSLGになります。

古いゲームだし初出とかも分かりにくいですが、名前自体はわりと有名だと思います。
本作は手術を題材にした作品でした。そういうのって、興味がありそうな人がいそうな反面、需要が高いとは思えないですからね。
なかなかこういう題材って、ゲーム化しにくいと思います。
なお、本作は内科ですが、続編の2では脳をいじくりまわすことになります。

ゲームは手術シミュレーションと紹介されることが多いです。
もっとも、やることは患者の症状を調べ、場合によっては画面上の患者の体に対し手術を行うわけで、一般的なSLGのような数値の変動を楽しむものではありません。
むしろ、いろいろクリックして弄繰り回すという点で、『マンホール』とか『MYST』とか、或いはP&C系といったようなADVの方に近いかと思います。
そういう意味では、ジャンルとしてはADVに分類する人がいても、私はなんら不思議ではないと思います。

ただ、形式的にはADVなのですが、本作は手術の手順を順番にこなしていって、それが正しいか否かってゲームなんですよね。
ADVの根本にある楽しみ方、すなわち、コマンドの入力ないし選択に対してすぐに何か返答が返ってくる、そしてそのやり取りを楽しむというのとは、またちょっと違うような気がします。
大昔にグラフィックADVはADVかという論争がありましたが、こういうゲームが出てきたときにどう判断するのかという将来的な視点も、おそらくは含まれていたんじゃないでしょうかね。
いずれにしろ、古典的なジャンル分けだとちょっと難しい面のある作品です。
まぁ、グダグダ難しく考えずに今風に考えるならば、手術シーンを擬似的に体験させるシミュレーターってとこなんでしょうね。
そういうわけで、一応SLGの1つと考えても良いのではないかと思います。

<感想>

さて、肝心の中身ですが、やることは患者を調べて手術をするだけです。
結構詳細なリプレイや動画もあちこちで見られるので、正直そっちを見た方が早いって気もします。

結構唐突で説明があまりないものだから、私も何人も殺してしまったものです。
発想も良いし、リアルに良く作りこんである作品ですが、何をしていいのか分かりにくいゲームが苦手な人には、かなりつらいゲームだったかもしれませんね。

<評価>

抜群のオリジナリティから十分に名作だとは思いますが、淡々としていてゲームとして盛り上がる要素に欠けていたため、それほど高得点はつけにくいってのが私の印象でした。

とはいえ、本作に関しては、人の意見はあまり関係ない類のゲームでしょうね。
こういうのは好きな人は好きだし、作品の絶対数も少ないので、興味のある人は今からやってもきっと楽しめるのではないでしょうか。
興味のない人をひきつけるほどの魅力はないけれど、好きな人を満足させられるものは十分に有していると思いますからね。

ランク:A-(名作)

PC-9801 3.5インチソフト LIFE&DEATH

Last Updated on 2024-04-18 by katan

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